479: ◆HckkAx6xiQ[saga]
2013/06/23(日) 21:07:04.13 ID:VM6U+kt70
加持「それで、だな・・」
歯切れが悪そうに加持さんが言い淀む
シンジ「なんですか?エヴァには乗りませんよ」
加持「違う。シンジくん・・マリが君に会いたいそうなんだ」
シンジ「マリに会えるんですか!?」
正直に言えば当分、会えないと思っていた
加持「・・・」
シンジ「行きます!」
僕も会いたい
マリに会って自分の気持ちを伝えたい
依存だけじゃない
必要とされたからだけじゃない
純粋な気持ちを
加持「マリは今、作戦本部の所にいる。アスカやレイも一緒にね」
加持「ネルフには戻り辛いだろうが・・それでも構わないんだね?」
シンジ「はい!」
加持「そうか・・それじゃ、また車に乗ってくれ。ネルフに戻ろう」
シンジ「ありがとうございます!加持さん!」
僕は浮かれていた
だから、この時は気付きもしなかったんだ
加持さんの表情に
憐れむように僕を見ている事に
マリに会える。
それだけしか考えてなかったから
加持「・・・」
『アスカのシンクロ率0.13%』
『レイのシンクロ率0.24%』
『そしてーーー』
『マリのシンクロ率42.3%』
『シンジくんを除いたら今エヴァに乗れるのは・・マリだけよ』
加持「・・・まさか、こうなるなんてな」
ポツリと呟き、加持は思う
世界は優しくない
今までもこれからも
変わろうとする努力すら嘲るように
碇シンジという少年に何処までも世界は残酷だった
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