過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：八巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：八巻目【都市伝説】

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492:楽勝云々は怜を安心させるためで、彼の心臓はバックバクやで[saga]
2013/02/10(日) 00:42:17.81 ID:2a1n6iw2o
『そやそや、赤マントの件やけどな。マントの怪人なんて誰が考えたんやろなー』

京太郎「別に赤マントはマントの怪人ってわけじゃないぞ」

『へ？　そうなん？』

京太郎「赤マントの元ネタは三つあるんだけどな」

赤毛布の男。
赤マント。
二・二六事件の軍人。

上から血塗れの殺人鬼、不気味な道化、恐怖を象徴するマントの男。

この三つの元ネタが融合した者が、赤マントの原型（ｱｰｷﾀｲﾌﾟ）。

『……ん？　なんや、怖い事しとんの赤マントと関係無いなぁ』

京太郎「そうだよ。肝心なのはマントじゃない。『赤』だ」

京太郎「赤マントってのは、『赤い都市伝説』なんだ」

『赤？』

京太郎「重要なのは赤であって、血に濡れていることであって、必ずしもマントは必要じゃないんだ」

赤。
血を連想させる色。
情熱の色でありながら、一度恐怖が混じればその意味合いは反転する。

『ほな、それなら』

京太郎「あれ……？　すまん怜、ちょっと知り合い見かけたから一回切るな」

『ちょい待ち、今思いついた至高のギャグが――』

切った。容赦無く。

そして携帯電話を片手に駆け寄る、彼の視線の先に居た者とは。

京太郎「宥さーん！　なにしてんですかこんな時間にー！！」

宥「あ、京太郎くん」

ぽややんとした、松実宥その人だった。

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