過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：八巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：八巻目【都市伝説】

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870:1[saga]
2013/02/11(月) 21:55:30.65 ID:V1GJAAgQo
金髪「俺らを病院送りにしたあの首無し野郎をお前が退治してくれたって話じゃねえか！　感謝してるぜボウズ！」

茶髪「あれから俺らも改心して、今じゃ真面目に学校行ったりしてるぜ。この髪はやめねぇけどな」

金髪「しかも俺らのダチを襲ったカブトムシもお前がどうにかしたって噂じゃねぇか！」

茶髪「あんがとよ。まァ、こんな不良に言われても嬉しくないかと思うが」

金髪「情けねえ話だが、あれ以来少し夜の街にビビっちまってよォ」

茶髪「だけどな。お前が居てくれたおかげで、『アイツがどうにかしてくれる、大丈夫だ』って思えるようになったんだ」

金髪「気休めだけどな。それでも、ほんの少しの勇気は貰えた」

茶髪「だからこの礼、素直に受け取っとけ」

金髪「俺達にしちゃあ珍しい事してるんだからよ」

男「はは、覚えてないかな？　まあ、仕方の無い事だよね」

男「君はずっと、あの女の子だけを見てたから」

男「……僕もさ、居たんだよ。あの『猿夢』の列車の中に」

男「あのポニーテールの子の、君の友達の後ろに、並んでたんだ」

男「毎日毎日迫ってくる死に怯えて、誰に話しても信じて貰えなくて」

男「ああ、今日はとうとう僕の番だ……って絶望してた時に」

男「君が、現れた」

男「君は助けたつもりも、救ったつもりもないんだろうけど、この僕の感謝がそれで変わるわけじゃない」

男「だから、君に伝えたかったんだ」

男「ありがとう。救ってくれて」

女「あ、あの……その、影の時に助けて貰って」

女「お、おまわりさんを呼びに行ったけど、それでも間に合わなくて……」

女「そ、それで、ごめ……じゃ、じゃなくて。ありがとう」

女「その前は、その、私の兄も六月に原因不明の昏睡状態になったことがあって……」

女「その時も、貴方がどうにかしてくれたって」

女「だから、今度は兄の分」

女「ありがとう、ございました」

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