過去ログ - 【安価】京太郎「救われぬ愛に救いの手を」 菫「11本場だな」
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309: ◆VB1fdkUTPA[saga]
2013/02/06(水) 22:55:00.91 ID:zp+WGvdGo



ガチャン、たったった……。

俺は耳を澄まして、音を聞き取る。

フェイントが仕掛けられてるかも知れない。

そう思ったからこそ、俺はまだ待つ。

足音。

かなり体重が軽い。

ふわふわした、優しい足取りだろうか。

その足音が、ロッカーに近づいている。


京太郎「………」

尭深「須賀君、淡ちゃん行ったよ」

京太郎「………っはー!」


渋谷先輩の声。

それに俺は詰めていた息を吐き出し、ロッカーから出る。

ああくそ、ようやくだ。

ようやく逃げ切れた。

息も少し乱れている。

そんな俺を見て少し目元を優しげに緩ませた渋谷先輩が、「ちょっと待ってね」と言って給湯室へと向かっていく。


尭深「あの、これ濡れタオルと水出しの緑茶……良ければ」

京太郎「………」

尭深「あの……須賀君……?」

京太郎「天使じゃぁ……」ウッ


天使だ、天使すぎる。

優しいとか優しくないとかじゃない、もはやそれ自体が癒しだ。

思わず目元が緩む。

それにおろおろと、困ったような顔をする渋谷先輩。

それに何でもない。

何でもないんですと、俺は指で目元を掬う。

お茶、いただきます。

……ああ、あったけぇなぁ……冷たいんだけど、あったけぇ……。







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