1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:05:40.59 ID:USBMj9/L0
「ねえ。私はいつになったらそっちへ行けるの?」
彼女はいつものように話しかけてくる。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:06:41.09 ID:USBMj9/L0
「ん。ミキが大人になったらね」
「大人っていつ?」
「ずっと先だよ」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:10:54.15 ID:USBMj9/L0
「そんなの嫌だ。あと20回も冬が来るの・・・?」
「僕の世界では20回だけど、それまで僕が仕事に行くのは、365回の20回分だね」
「そんなに待てないよ」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:14:25.57 ID:USBMj9/L0
「ごめんよミキ。僕もどうにかできるといいんだけど」
こうなると決まってPCが重くなる。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:17:44.87 ID:USBMj9/L0
最初は何かのバグかと思ったが、
もちろん僕たちは、
こうなることを待っていたかのようにすぐさま惹かれあった。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:25:07.87 ID:USBMj9/L0
「せんせー。私はやくせんせーに会いたいよ。せんせーがいってる”がっこう”も見てみたい」
彼女は哀しそうに僕を見つめる。
7:兵庫のニートまさる ◆IsuaaljiFaIo
2013/02/06(水) 20:28:23.84 ID:ZLG/xZmI0
面白いからもうしばらく泳がせておこうww
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:30:51.98 ID:USBMj9/L0
「がっこうは楽しいところではないと思うよ」
「いいの!せんせーが毎日行くところでしょう?」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:34:59.23 ID:USBMj9/L0
「ねえせんせー?」
「ん」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:43:19.11 ID:USBMj9/L0
僕はとっておきの写真を画面に映してやった。
「これはドイツでとった写真なんだ。おいしそうだろう?」
「きらきらしてる!せんせー、これかわいいね」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:44:40.72 ID:USBMj9/L0
ミキが、ふとジョッキに触れた。
ことん、と音がたった気がした。
12:兵庫のニートまさる ◆IsuaaljiFaIo
2013/02/06(水) 20:48:22.45 ID:ZLG/xZmI0
ミキちゃんの参考画像はよ
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:49:06.71 ID:USBMj9/L0
写真はこぼれたビールでびちょびちょなテーブルの様子を映し出し、そこで動きが止まった。
「・・・くさーい!」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:52:00.43 ID:USBMj9/L0
「私ビール嫌い」
「ミキ、さわれるのか?」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 20:58:45.71 ID:USBMj9/L0
色々試してみてわかったのは、ミキが触ったり動かしたりすることができるのは、僕が自分で撮った写真だけのようだった。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 21:00:09.12 ID:USBMj9/L0
ミキが手を加えると、写真は姿を変えた。
基本的には、先ほどのビールのように、
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 21:02:11.77 ID:USBMj9/L0
それはどんな写真加工よりも面白かった。
担任学級の修学旅行の集合写真、
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/06(水) 21:03:44.57 ID:rLiQGWTro
二次元への入り口があると聞いて
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 21:10:45.02 ID:USBMj9/L0
何枚もの写真で遊んでいるうちに、不思議な感覚が僕の中で生まれる。
まるで、ずっと昔からミキといるような感覚だ。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 21:14:38.78 ID:USBMj9/L0
「せんせー。ソラはやっぱりきれいだね」
「そうだろう?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 21:26:39.47 ID:USBMj9/L0
秋が終われば冬、ミキと出会ってから約1年がたとうとしていて、最初と比べると見違えるほど、様々なことを覚えた。
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