過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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130: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/03/02(土) 00:20:56.93 ID:Li+aP/Q90

ようやく泣き止んだ仁美は、赤い目のまま立ち上がる。

「お見苦しいところをお見せしました」

仁美の涙は、魔法少女たちの代わりの涙だったのだろう。
二人……三人も泣きたくて仕方なかったはずなのだ。中学生の心には
友人の死は、そう簡単に受け止められるものではない。
成人でもそうなのだから、想像するに余りある。

「お、遅くなりましたが……、
助けてくださって、ありがとうございました」

泣きはらした目でぺこりと頭を下げる仁美。無理やり作った笑顔が痛々
しかった。
だからマミはそれを受けることをせず、仁美の肩を抱き帰宅を促す。

「もう、帰りましょう……。
どうやって怪人に誘拐されたか聞きたいけれどそれは明日に、ね?」

マミのいたわるような支えられ方に、仁美はさやかの温かさを
思い出してしまった。また目頭が熱くなる。
と同時に、あることを思い出した。

(そんなことがあるわけが……。けれども、あの手は、確かに……)

「あ、あの、さやかさんは消滅してしまったんですよね?」

唐突に力のある声を出した仁美に、二人は驚く。目の前で消滅したのを
三人が確認した。だからこそ、杏子は傷付き、ほむらたちと距離を
置いてしまったのだから。

「なら、あの怪人は、何者なのですか?」

その質問の意味に、二人は戦慄した。慄き、息を飲む。

「あの抱き方、手の形、忘れるはずがありませんわ!」

仁美の声が大きくなる。何度もじゃれて抱き着かれたことがあるのだ。





「あの怪人は……、あの人は……、さやかさんです!!」



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