過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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450: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/08/04(日) 22:28:44.09 ID:IQHsWoUK0
「うふふ、わたくしもなれるのですね」

どこか虚ろな仁美に話しかけるキュゥべえ。その顔にはあるまじきほどの禍々しい
笑みが浮かぶ。かつても今もQBたちには感情も悪意もない。だがキュゥべえには
それらがある。邪悪とも呼べる悪意を持って人間に試練を課す。
それがキュゥべえ≒ニャルラトホテプの目的であり手段であった。

「そうだよ。その代わり、どんな願い事でもかなえてあげられるよ」

「まぁ、それはすてきですわ……うふふ」

焦点の合わない目が不気味さを漂わせる。あの生き生きとした瞳はもはや戻らないの
だろうか。さやかを失い、上条を失い、そして今己の心すら失っている。
ゆらゆらと頼りなげに体を揺らし、へらへら笑っている姿は、彼女を知るものにとっては
信じられないかもしれない。それだけ常軌を逸していた。

「ねがいごとですか? ふふふ……」

「上条に会いたいとか、さやかに会いたいとかでもいいんだよ」

「そうですわね……、あいたいですわ。まっすぐで、むこうみずで、あかるくて……」

ゆらゆらと揺れる体が止まる。そして、笑いながらキュゥべえを見る。
同じようにキュゥべえもまた笑っている。邪悪を形にしたような笑い。それに
仁美はまったく気づいていない。おそらく目に見えて写っていないのだろう。

「わたくしにやさしくて、けんかまでしてくださって、そして……。
かみじょうさんのためにしょうめつしてしまった。さやかさんに、あいたい」


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