過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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491: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/08/26(月) 21:01:50.13 ID:0PqdXvyj0
その中でほむらだけは、まどかを慮る。

「まどか、怪我はない? 大丈夫かしら」

「ほむらちゃんの怪我のほうが大変だよ!」

満身創痍のほむらが無傷のまどかを心配している。自慢の美しい黒髪が
無残にも焼き切られていた。痛覚遮断をしていた指もあらぬ方向に曲がって
いる。足を引きずっているのも、同じ理由であろうか。

『安心してまどか。ほむらの怪我は治すから』

「いえ、結構よ。さやかも魔力が残りないのでしょう?」

『私はもうどうなってもいいよ。まどかとあんたが悲しい顔するのは見たくない』

有無を言わさずさやかが治療する。ほむらも最低限の治療だけと断り受け入れた。
まどかの目もあったからだが、それ以上に彼女の損傷が酷かったからだ。

「けれど、上条恭介はどうするの」

ほむらの問いに、さやかは淡々と応じる。

『わかってるでしょ。私はこの恭介が知ってるさやかじゃない。
あんたがいた世界のさやかなんだ。別人なんだよ』

ひび割れたサングラス越しにはがらんどうの眼窩。その表情はうかがい知れないが
声に混じるのそれはほむらにだって読み取れる感情だ。
だから消極的にその意見を受け入れた形だ。

『だから、私がいなくなっても、構わない。そう思ってたんだ』

仁美が人間として生きて、上条の隣にさえいれば。


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