過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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493: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/08/26(月) 21:02:58.45 ID:0PqdXvyj0
地上では、それがゆっくり浮上していることに気づかず、各々の
治療を行っていた。だが魔力もほとんど限界で、動くこともままならない。
横臥する杏子。地べたに座り込むさやか。マミこそ立ってはいるがその足元は
おぼつかない。
そこに、うららと上条が近づく。最初はうららは思うところがあり、彼を近づかせる
ことに躊躇いがあった。だが彼の動きに押し返される形でずるずると近づかせて
しまった。

「……さやか……」

『はは、きょ……、お前間に合わなかったな』

「もういいよ、さやか。君が『僕の知ってるさやか』だってわかってるから」

その視線に熱や湿り気があることにさやかは気づいた。そしてそれが『彼女に』
向けられたものでないことにも。
そして告げられる、残酷な告白。

「ごめん、僕は君をこれまで女の子として見てなかった。
ずっと隣にいる兄弟だと思ってた、思い込んでいたんだ」

『いや……』

「けれど、君をなくして気づいた。君は……異性なんだって。
僕のことをずっと支えてくれていた、女の子なんだって」

『やめて……、やめて……』

ほむらたちにはそれの意味がわからない。さやかがなぜ苦しんでいるのか。
まどかですら、だ。
上条が語る言葉を欲していたのはさやかだった。だが今この言葉は、
魔獣と戦い消滅したさやかに向けられたものであって、ここにいるまがい物の
さやかへ向けられたものではなかった。

だから、ソウルジェムが濁っていった。


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