過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART50【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART50【安価】

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748: ◆cvvZKri7SI[saga]
2013/02/16(土) 01:42:03.69 ID:Q+ProIPRo

菫「行くぞ、照」

照「……はい」

菫「いや、私だ。無表情で凹むな、分かりづらいから」

照「……ギルティ」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

菫「……」

半ば呆れ顔の半眼で、弘世先輩に視線を向けられる。

京太郎「い、いや。その。愛の鞭といいますか……」

菫「あんまり照の志気を削がないで欲しいんだがな」

京太郎「はは……は」

言い過ぎただろうか……。

照「……」

無言で鞄を空け、弁当箱を片付けようとする。

鞄からは例の、真新しい料理雑誌がちらりと見えた。

それを見て、少し申し訳ない気分になる。

ゆったりとした動きは、なんと言うか、死にかけの魚かネジの切れたロボットのようだ。

京太郎「……あー」

照「……」

京太郎「……」

京太郎「……照さん、ちょっと待ってください」

照「……え」

京太郎「食べないとは言ってませんので」

照「でも」

京太郎「確かに、酷評はしましたけど……食べられないとは一言も言ってませんから」

照「……」

京太郎「不肖この須賀京太郎、責任を持ってこの手料理を食べきりますので」

京太郎「というか他の誰にも食べさせませんので」

照「でも、美味しくない」

京太郎「アーイムハーングルィー！」

照「！？」ﾋﾞｸｯ

京太郎「こいつは俺が午後の退屈な授業の合間を縫って必ず食べますので！　では！　あでゅー！」

むんずと弁当箱を奪い取り、脱兎の如く部室を脱出する。

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……まぁ」

嘘は、ついてない。

空腹なのだ。実際。

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