過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」穏乃「阿知賀編！」【阿知賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」穏乃「阿知賀編！」【阿知賀】

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3:親戚→知り合い、村→町 ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2013/02/10(日) 13:08:46.54 ID:58oZ5D2N0
ところどころ桃色に彩られ始めた山に眼を奪われていると、いつのまにやら目的地にたどり着いた。

降りて、辺りを見回す。

高山地域というだけあって、少し息が苦しい……気もする。

いつかなれるのかな。

……慣れるくらいここにいる破目になるのかなぁ。

やっぱりため息はとまらない。

傍から見たら絶望に彩られた表情をしていることだろう。

京太郎「……あー」

もうだるい、だるさが半端ない。

いっそこのままここから飛び降りようか。

いや、死ぬのもいたそうだし、嫌だなぁ。

……ふむ。

よし、こう思え、須賀京太郎。

これは盛大な引越しである。

それだけだ。

うん。

京太郎「……っし！」

気合を入れなおす。

出会う知り合いの人も絶望を贈られた俺をプレゼントされても困るだろうし。

元気出せ、須賀京太郎、そしたら世界はなんか明るい！

京太郎「行くか……っ！」

漸く歩き始めた。

村でもなく、街でもなく。

町、っていうのが第一印象だ。

別に人がいないわけでもなければ、別に家が少ないわけでもない。

ただ、高層のビルとかそういうのは一切ない。

すんだ空気がとても美味しい、町。

地図を見ながらとことこと歩く。

ここまで用意してくれるなら、もう少し案内してくれたっていいだろう、おい。

京太郎「……っと……ここを右に行って……」

……ああもう、なげぇ。

こう……パッと行く、みたいな選択肢がほしい。

っていうか、迎えにこいよ。

……いや、お客様がこんな態度なのもどうかと思うけれど。

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