過去ログ - 【安価】インデックス「フィアンマのばか」フィアンマ「…拗ねるな」
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860: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/02/16(土) 23:23:32.48 ID:nnduSmh10

今度は、アックアではなく、ヴェントが動いた。
彼女はその体躯にあまり見合わぬサイズのハンマーを振るう。
風の弾丸が発射され、上条の背後の壁が破壊された。

「こっちもオシゴトだからさ。渡してくんない?」
「悪いな、こっちも仕事なんだよ」

言うなり、彼は背の白い翼を広げる。
翼でもって受けた太陽光線を未元物質で加工し、攻撃を放つ。

未元物質によって変質させられた太陽光、その役は溶融。

光はヴェントの服をすり抜け、彼女の肌を僅かに焦がした。
苦悶の表情が浮かんだところで、アックアが動く。

(っ、速い…!)

聖母と『神の子』、両方の身体的特徴を持ち、『神の右席』としての力までも併せ持つ二重聖人。
彼は、一秒という有限の時間を、その身体能力でもってどこまでも引き伸ばす事が出来る。
当然のことながら、能力者とはいえ普通の人間である垣根は、その一発を喰らえばまともに立ってはいられない。

「く、そ」

垣根は白い盾のようなものを展開する。
それはアスカロンによってズタズタに裂かれ、彼は後退した。

「無様ったらない」

嘲笑。
垣根は顔を上げ、"敵意を持って"前方のヴェントを睨みつけた。
途端、彼は訳もわからないまま、膝をついて倒れる。
そして、意識を喪った。

上条当麻は、今度こそ孤立する。

もう、誰にも守ってもらえないし、庇ってもらえない。

「…終いである」
「観念しなさい」

上条は壁際まで追い詰められ、彼らを見る。
どうにか、言葉で片付けられないものか。
甘い考えが頭に浮かび、言葉を発する。

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