過去ログ - 【安価】インデックス「フィアンマのばか」フィアンマ「…拗ねるな」
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960: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/02/17(日) 17:14:50.31 ID:r6L3m4PP0

「…行かないで、ふぃあんま」

インデックスは、呟くように懇願した。

「此処に居るんじゃ、だめなの? 向こうのフィアンマからバレないようにしているんじゃ、ダメ、なの?」
「……ヤツが言うところの世界救済は、世界を破壊することを前提としている。戦争が起きれば死者が出る。世界が破壊されれば怪我人では絶対に済まない。世界中の人間を守る為にも、」
「私は今世界の話なんかしてない!!」

癇癪を起こしたように。
或いは耐え兼ねたように、インデックスが叫んだ。
彼女の様子に言葉を飲み込み、彼はコップをテーブル上に置いた。
五和とグラーノは避けようの無い事態に、唇を噛んで俯いている。
今この場で、「行かないで」と叫ぶだけの勇気と権利があるのは、インデックスだけだった。

「……世界なんてどうでもいい、なんて言わないよ」
「………」
「……でも、…嫌なんだよ。私は、…わたし、は。……フィアンマに一緒に居て欲しい。傍に居て欲しい。私だけじゃない、フィアンマを好きな人は皆思ってる」
「………、」
「どうして、いつも一人で戦おうとするの。一人で、どっかに行っちゃうの。いつも、いつも一人で…どうして、誰も頼らないの。…今、フィアンマは死なない体じゃないんだよ。傷ついて、沢山血を流したら、本当に死んじゃうんだよ。死んだら、もう何も出来ない。……何も、できないの。……自分が傷つくことは怖がらないのに、皆のことばっかり考え、て。最初に心配することは、自分が死んだ後の事なんかじゃないでしょ…?」

彼女の瞳から、涙が流れていく。
彼ではない彼に悪意を向けられた時とは、意味合いが違う。
彼をこのまま行かせて死なせる位なら、此処に居て欲しい。

何も知らないフリをして。

世界が滅ぶその時まで、幸せな毎日を過ごしていたい。
退廃的で、非道徳的で、それでも、それは人間らしく、少女らしい願いだった。
フィアンマは立ち上がり、彼女に近寄る。
座った状態の彼女の前に膝をつき、抱きしめた。
しゃくり上げるインデックスの目元を、指先で拭う。
だが、行かない訳にはいかない。戦わない訳にはいかない。
自分が生み出してしまったこの事態は、自分が片付けなければならない。

「…インデックス」
「…いや、聞きたくない、行かないって言葉以外、聞きたくなんかないんだよ、」

わがままを言って、彼女は自分の両耳を塞ぐ。
手で塞いだだけでは、どのみち聞こえてしまうのに。
フィアンマはインデックスの髪を撫で、彼女の顔を見上げる。
そして、ゆっくりとした口調でこう言った。

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