過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」
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838: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/03/05(火) 00:50:34.00 ID:6/7FffEqo
「ほら、美味しいですよ」

アーチャーがスプーンに麻婆豆腐を乗せて近付けてくる。

泰山での記憶が蘇る。適当に頼んだ麻婆豆腐は、俺に『辛味は痛み』ということを良く教えてくれた。
全身から溢れ出す汗。強すぎる痛みが頭を白く染めるように、その辛味は一瞬で俺の意識を漂白した。
ようやく辛味が薄れてきた頃には汗が冷えて寒気を感じ、灼熱地獄からの零点下という地獄の二段構え。
冷えた身体の中で舌の上の熱さが強調されて、より長く苦痛が継続するように出来ている。

俺はその時決めた。もう二度と麻婆豆腐だけは食べないと。

だが。

「はい、あーん」

何の悪気も無い、純度100%の善意。駄目だ、断れない……!

見た目の赤さは泰山のものより下。とろみを帯びた赤い池の中で、豆腐の白さがまだ生きている。
泰山の麻婆は完全に赤一色に染まり、豆腐が赤旗に変貌を遂げた。こちらはまだその白さにまだ希望が見える。

だが、赤が薄れた分遠坂の麻婆は黒い。この黒い粒……山椒と胡椒が絶大な存在感を見せている。
赤と白と黒。泰山の麻婆が赤一色の共産党なら、この麻婆はエジプト革命だ。
そう思うと油の輝きが鷲に思えて来て、見れば見るほどエジプト国旗。

油断は決してできない。気力を充実させ、これから来るだろう衝撃に備える。一口なら、なんとか耐えてみせる!
アーチャーの持つスプーンが、来る!


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