過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」
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910: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/03/08(金) 02:01:01.09 ID:Eh5b27qVo
「とりあえず警戒を解いて欲しいな。これじゃあ落ち着いても会話もできやしない。
それに夜風は体に悪いよ。話があるのは衛宮士郎だけだから、君は帰って布団に入った方が良い。
睡眠時間と胸のサイズは比例関係にあるという研究データもある。今からでも遅くないと思うよ」

「……撃っていい、ってことかしら」

「待て。マスターの、間桐桜の状態について報告したいことがある」

お手上げのポーズ、相手をなだめようとする笑いは、本当に怯えているのが良く分かる。
そりゃあ遠坂が怖いのは良く分かるが、英霊らしさの欠片も無い。

「じゃあ、手短に話しなさい。私、あまり気の長い方じゃないの」

「蟲に盗み聞きされるのは嫌だから、家の中に入っていいかな」

構えたままの遠坂と、謎の男が睨みあう。
数秒の沈黙。視線の鋭さをとっても、やっぱり遠坂の方が上だと思う。

「仕方ない。じゃあ、ちょっとこれ預かっててくれ」

白衣のくっついたポケットが、ぺりぺりと剥がれていく。
男は白いポケットを俺に向かって投げてきた。

「僕の宝具、四次元ポケットだ。話す間、これを預ける。だから家の中にいれてくれ」

「っ! 衛宮くん、無警戒すぎるわ。罠だったらどうするの」

「いや、俺は宝具を知ってる。防御系の宝具だ。罠とかじゃない」

「そうだとしても、壊れた幻想を撃ってくる可能性もあるわ」

「いや、宝具に恵まれたアーチャー・ライダーは共に君たちのサーヴァントだ。
それ以外のクラスでは、壊れた幻想はリスクが高すぎる」

男の投げてきたポケットをいじってみる。粘着テープやマジックテープは見当たらない。
どうやって服にくっついていたのか検討がつかず、いろいろといじっているうちに少しその中を見てしまった。

衝撃。人の脳では認識しえない異空間は、視覚を通じて精神を苛む。
数えきれないほどの色彩。計測不能な無限大。長くも無く高くも無く、けれどどこまでも果てしない。

物の構造を見て取るのは得意だ。だから少しだけ、この宝具の異常性を視すぎてしまった。

「あ、グ……」

頭を押さえてその場にうずくまる。両目ともに閉じているのに、瞼の裏に先ほどの空間が再生されている。気持ちが悪い。

「衛宮くん!? くっ、精神干渉系のトラップってわけ?」

「違う。違うんだ遠坂……」

「時間に代わる空間要素を取り込んだ四次元。それがそのポケットの性質だ。慣れていないと目に毒になる。
まあ、基本的には物をしまっておいたり、あるいは敵の放出系の技を中にいれて防御したりするだけのものだよ」


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