過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)2
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154: ◆jPpg5.obl6[sage saga]
2013/03/24(日) 22:44:30.32 ID:1wGgHOb60

これにより、研究者達にとっての共通の課題であった『被験者の安定的な供給』は解決された。
すると彼らは、これまでのテーマから『如何にしてより強い能力者を生み出すか』にシフトしていった。
能力者を生み出せたとしても、出力が弱いのではその価値は大幅に下落する。
研究をするのであれば、出来るだけ高出力かつ多様性に富む能力者を用いた方が良いからだ。
1から1を得るよりも、1から10得る方が遥かに理にかなっている。


だが当時は能力者そのものが少なく、現在の『書庫』に相当するシステムが確立していなかったために、
狙って強い能力者や目的の能力を持つ能力者を確保するのは困難を極めた。
そこで学園都市は、手始めに能力の『強度』を設けて能力者の力を明確に階級付けることにしたのだ。
能力者を仕分けて管理すれば、適した研究にスムーズに運用できると考えたためである。


しかしそれは結果として、力が弱い能力者を軽視する風潮に繋がるようになった。
強い能力者を生み出したいのなら、今いる強い能力者を研究してその発生原因を探る方が良いに決まっている。
効率を考えるのであれば、弱い能力者を研究するのは無駄の一言に尽きる。


もちろん弱い能力者を研究して方法を見出そうとする奇特な者がいなかったわけではない。
だが強い能力者は『能力者の製造の研究』以外にも『学園都市の技術向上』に一役買っていたため、
自然と研究対象はそちらに移動していったのである。




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