過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)2
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◆A0cfz0tVgA
[saga sage]
2013/10/06(日) 23:28:02.08 ID:Y3j/TIwx0
つまり咲夜は今、自分が最も恐れている破滅の道へ自ら足を進めようとしているのである。
もちろんその事実に気付かなかったわけではない。その場で断ることはできたし、主を止められる機会も数多くあった。
それなのに彼女は、それらのことは一切せずに黙々と主の命令に従い続けている。
なぜなら未来の破滅よりも、今主に必要とされることの方が彼女にとっては大切だからだ。
それ故に咲夜が立ち止まることは無い。
彼女を止めることができるのは、己の主人であるレミリア・スカーレットただ一人。
咲夜(おそらく私は、これが終わったら人知れず何処かで死ぬことになる)
咲夜(ですが……それがお嬢様の命令を完遂した結果であるのならば、私はそれを受け入れましょう)
真紅の主に仕える従者は、誰もいない部屋の中でそう決意する。
その目は先ほどまでの憂いを含んだ寂しげな女のものではなく、
己の本懐を遂げることに命を賭けようとする、覚悟を決めた人間の目であった。
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