過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)2
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◆A0cfz0tVgA
[sage saga]
2013/10/27(日) 21:16:46.72 ID:Dj3wgbGS0
咲夜は冥土帰しの説明に対し、反抗の意を示すことなく、
かと言って積極的な同意を見せることも無く淡々と頷いている。
そんな様子を傍らで見ていた不死の薬は、咲夜に対して一つの違和感を持った。
冥土帰しの治療の話を聞いていての反応。それがどうも年相応の子供らしくない。
対面した時や名前を付ける時は、それなりの感情の揺らぎというものが見受けられたのだが、
自分の身体の話になった途端に無表情となり、鉄面皮のまま冥土帰しの話を聞いている。
『自分の命の危険に関わる』と聞いた時も顔は変わらなかった。
冥土帰しの言い分を信じていないというわけではなく、端から興味が無いかのようだ。
おそらく咲夜にとって自分自身の命の価値はそれ程高くはないのだろう。
彼女には命の大切さというものがよくわからないからだ。
自分という存在がこの世から失われる恐怖。もしくは大切な何かが自分の側から永遠に離れてしまう恐怖。
『死という名の喪失』。生き物と触れたことがある人間であれば大抵は経験しているはずの出来事。
自分の名前さえも忘却していたのだ。恐らく彼女には、そう言った記憶は全く無いのだろう。
生物の本能でもある、『生きる欲望』が希薄な彼女が如何に危うい存在か。
学園都市最高峰とも言える薬剤師は、朧気ながらもそのことに気づき始めていた。
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