過去ログ - ウェイバー「聖杯を解体する――」ダンテ「ジャックポットだ」
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[saga]
2013/03/26(火) 11:50:13.96 ID:/YF9AVzg0
夜
瘴気が満ち、月の光さえ遮られる深淵の時間。その時間においても金糸と銀糸は闇をものともせず自らの力で闇を切り裂き、並居る悪魔をなぎ倒していた
ギルガメッシュ「――フン。このような事、雑兵にでも任せるものの……」
不満を漏らしながらも黄金の王は持てる材を湯水のように放ち、悪魔を一蹴に伏してゆく
バージル「――では、ここで死ぬか?」
ギルガメッシュ「戯けが。慢心していようがこのような雑種風情が、我の鎧に傷を付けることなど能わぬわ」
バージル「まぁいい――――片をつけてやろう」
静かに言い放つと、青の魔剣士は何処かへと消え去ってしまった。
刹那、異なる次元からもたらされた斬撃の群れ、斬撃の嵐が悪魔を恐怖で飲み込む前にすべてを切り裂いた
バージル「――つまらんな」
背中に鞘と剣を添え、そのまま収納する独特の納刀と共に魔剣士は戦いを終えた。事実、立っているのは英雄王と魔剣士、ただ二人だ
ギルガメッシュ「露払い御苦労」
バージル「貴様の為に奴らを斬ったとでも?」
ギルガメッシュ「剣士が王の為に働くのは至極当然だ」
バージル「貴様の臣下になった覚えはない―――――何より、俺は仕えていた者に刃を向け、打ち勝った血族であることを知らんお前でもあるまい」
冷酷に、混じりけ無しの純粋な殺気と共に刃を突きつける。それに呼応するかのように英ゆ王の手には「既に」乖離剣エアが握られている
ギルガメッシュ「―――何、冗談よ」
バージル「生憎、そう言ったモノは俺よりも奴の方が得意だ」
血を分け、運命すらも分かつこととなった弟。ふと、彼の顔がよぎった
ギルガメッシュ「―――ところで魔剣士よ、お前もこの聖杯戦争の異常には気付いていよう?」
バージル「―――――――――」
そう、彼らにはマスターが居ない。気付いたときにはこの土地に居たのだ
ギルガメッシュ「しかし供給されている魔力は問題ない。寧ろ過多と言えるほど濃密な魔力がもたらされている」
元より、ギルガメッシュとバージル。二人が元々持っている魔力は群を抜いている。その二人をもってしても尚、多いと言わせしめる魔力の供給元とは―――――
バージル「―― 一人、心当たりがある」
ギルガメッシュ「ほう?」
バージル「だが、そんなことになど興味はない。聖杯を前に立ち塞がるというのなら切り捨てる―――――それだけだ」
ギルガメッシュ「何が為に?」
バージル「――決まっている。力の為に」
英雄王は魔剣士に興味を持ち始めていた。自分が生き、神々と戦った時代でも程度はあろうが魔剣士の力は通用するだろう。
そこまでの力を持った魔剣士は未だ力をひたすらに追い求め続けている。
愚者とも違う、しかし聖者でもない。ただただ純粋な何か。
人の――魔人の領域すら超え、立ち塞がるのであれば創造神ですら切り捨てると豪語するこの男は、英雄王には儚くすら見えた
ギルガメッシュ「ハ、見誤るなよ魔剣士。我を以て強大と言わしめるその力、わからん貴様ではあるまい」
バージル「―――――――――」
事実、想定した通りの者なら魔剣士は敗れている。酷い記憶の混濁はあるもののそれだけは覚えている
ギルガメッシュ「聖杯が我ら二人の前に降りるまでだ。我が貴様と共に王道というものを見せてやろう、貴様が聖杯を賜すに値すべき者かどうか――――その時見定めてやろうぞ」
バージル「――――好きにしろ、それと」
ギルガメッシュ「構わん、申してみろ」
バージル「我ら、という言葉を使うな」
ギルガメッシュ「我はお前と違ってこの血に何ら誇りなどない。我こそが誇りよ、だが――――好きにするといい」
バージル「――では、悪魔と神の束の間の盟約だ」
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