過去ログ - 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 3クール目【仮面ライダー】
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581: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/02/15(金) 22:07:19.22 ID:OXAF5hM1o

京太郎「あの――大丈夫っすか?」

京太郎「どこか怪我とかあったり、してませんか?」

恭子「だ、大丈夫やから!」


 その手が額にでも当てられたのなら卒倒するだろう。
 それぐらい末原恭子は、舞い上がっていた。

 はっきり言って、これまでほとんど麻雀一色の人生であった。
 勿論、そういう事へのあこがれはあるし。自分もいつかは、なんて考えてもいた。
 だがそれは今ではない――と言うところにこれである。

 平凡な自分が、謎の怪人に襲われて、イケメンの正義の味方に助けられて、あまつさえ額とか触られちゃう。
 なんだそれは。なにそれは。
 さっきとは違う意味で、彼女はこれが夢かと思っていた。

 人に言ったら、少女趣味だと馬鹿にされるだろうし。
 そんな夢なんてみたら、枕で顔を覆って悶絶する。
 それぐらい突飛で現実離れしてて――最高のシチュエーションだった。


京太郎「あの、立てます?」

恭子「腰が……抜けて」

京太郎「そうっすか……カザリ、どうだった?」

カザリ「他に何も持ってないよ。あとはアクセルに任せたら?」

京太郎「そうだな……ふんじばっとくか」


 手際よく、先ほどの男の懐を漁るもう一人の青年。
 こちらは何と言うか、ちょっと遊びそうと言うか、物事万事にあまり興味を抱いてなさそうで、目の前の彼ほど誠実さは感じられない。
 どうしようか、と彼が首を捻る。
 逡巡の後、恭子にこう言った。


京太郎「えっとこれ――皆には、内緒って事でお願いします」


 苦笑するように、頼み込む少年。
 その後彼がなにがしかを言っていたが、もはや恭子はそれどころではない。

 平凡な自分+超ピンチ+助けに来た王子様+二人だけの秘密=運命の出会い。

 そんな図式が出来上がってしまっていた。
 尚勿論ではあるが、二人だけの秘密ではない事は割愛。
 その後、自分たちにも事情があるとか。大事になっちゃ困るとか。恐ろしい思いをしただろうけど、大丈夫ですかとか。
 そんな事を京太郎は言ってはいたものの、全て恭子の耳には届いていなかった。

 その間にカザリにメダルを返し、アクセルへの電話を頼む京太郎。
 そして――失礼しますと念のために呼びかけて、反応がない=京太郎は恐怖からの放心状態とみなした恭子の体を抱き上げた。


恭子「は、ぇ、ええええ!?」

京太郎「あ……す、すみません! 今はなします!」

恭子「いや、このまま! このままで!」


 平凡な自分+超ピンチ+助けに来た王子様+二人だけの秘密+お姫さまだっこ=ヒロイン。



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