過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】

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123:1[saga]
2013/02/12(火) 00:55:16.44 ID:KC87cgxjo
京太郎「待たせましたか？」

宥「……出来れば、来て欲しくなんて無かった」

京太郎「そりゃ、すみません」

宥「生きる道なんて、他にいくらでもあったのに……」

京太郎「人が生きるって書いて、人生でしょう」

京太郎「たった一度しか無いんなら、せめて俺は胸を張って生きたい」

彼女の眼光の強さが増す。
彼の手には携帯がない。
彼の手には力が無い。

絶体絶命。

彼の命運は、今潰えたかに見えた。

だが、しかし。

彼の目は、未だ死んでは居ない。

宥「貴方は、生き方を間違えた」

宥「せめて、どこかで妥協できる人だったら、私だって……」

宥「……」

彼女が振り上げたナイフが、投げ放たれようとしたその時。

「ちょーっと待ってーな。役者が揃ってへんよ」

「ふふん。知らないの？　日曜朝は、五人揃ってヒーローなんだよ」

「それは知らないんじゃないかな……ま、タイミングはバッチリだったみたいだね」

「間に合わなかったら、どうしようかおもっとーと……」

歩いてくる四つの影。
こちらに向かう、四人の少女。
彼を導く、四人の女神。

京太郎「『都合のいい神様』(ﾃﾞｳｽ･ｴｸｽ･ﾏｷﾅ)なんてもんはこの世界に居ないが」

京太郎「俺には、微笑んでくれる『幸運の女神』がいる。十分だ」

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