過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】

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130:1[saga]
2013/02/12(火) 01:02:16.06 ID:KC87cgxjo
屋上に佇み、相対する彼らを見下ろす影。

黒フード。

どちらにも手を貸すこと無く、ここは傍観に徹するようだ。

いや、たとえ動こうとしても動けないだろう。

彼の目の前には、この学校の守り手が立っているのだから。

黒ﾌｰﾄﾞ「ふふ……面白くなってきた、そうは思わないか？」

黒ﾌｰﾄﾞ「そんなに警戒せずとも、今日の俺は何もしないさ」

黒ﾌｰﾄﾞ「だからお前も見ておけ。面白い事が始まるぞ？　竹井久」

久「……何となく、癇に障るのよね、貴方。なんでかしら」

黒ﾌｰﾄﾞ「それはきっと、汚れたキャンパスを視ている気持ちだからだろうさ」

久「？」

黒ﾌｰﾄﾞ「さあ、始まるぞ」

宥「何人来ても、変わらない。何も変わらない」

宥「貴方達は私に勝てないし、私に勝てる要素を何も持ってない」

宥「だから、もう終わってるの」

淡々と、事実を告げる宥。

京太郎「まだ、何も始まってない。だから、まだ何も終わってない」

京太郎「俺も、貴女もだ。だから、今日ここから始めましょう。また、一緒に」

京太郎「そして、俺達はちゃんと『持っている』。いや、『持っていた』」

堂々と、希望を語る京太郎。

そして、京太郎の右手が差し出される。

霊石の連環がはめられた、その右手。

京太郎「ただ、気付いてなかっただけで」

京太郎「いつだって、そこにあったんだ」

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