過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】

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34:1[saga]
2013/02/11(月) 23:35:51.14 ID:V1GJAAgQo
咲「また蚊帳の外だからね。ちょっと嫌になる」

和「……それは」

和「(私だって、それは)」

咲「あはは、ただの愚痴だから大丈夫。今更だしね」

戦いに向かい、傷付き、帰ってくる。
時には帰りが遅くなった時もあっただろう。
時には危ない橋を渡っていた事もあっただろう。

その度に、彼女はただ無事を祈るだけだった。

無力故に。力無き故に。ただの少女故に。

その痛みを一体何年間、抱えてきたのか。

咲「私の周りは、昔っから足元が見えてないのが二人も居たから」

咲「お姉ちゃんも京ちゃんも、ちゃんと私が目印になるように待っててあげないと！」

咲「『ここは、貴方達の帰って来ていい場所なんだ』、って」

彼らが帰ってこれる場所を守ること。
彼らを暖かく迎えてあげられる人になること。
彼らが非日常から日常に帰って来るための、道標となること。

それが彼女の見付けた、彼女だけに出来る事。

和「……ですね。私達は、あの人の帰ってくる場所を護りましょう」

咲「うん。それまで、出来る事をしよっ」

和「では、休憩は終わりにして京太郎くんの残務処理を再開しましょう」

咲「……ひーん」

ここは生徒会室。

副会長の不在は、結構デカかった。

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