過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：九巻目【都市伝説】

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93:1[saga]
2013/02/12(火) 00:37:47.66 ID:KC87cgxjo
走る。

門を抜け、前夜祭の飾りがなされた中庭を抜け、校舎内の通路へ。

その途中には、生徒会の残りのメンバー。

「あっこら京太郎！」

「おう泉、仕事は片付いてるか？」

「必死で片付けたわ！　私らがどんだけ……」

「はいはい、泉は静かにしといてなー」

「むぐぐっ」

「さっさと行き。会長が待っとる」

「……ありがとうございます。船久保先輩」

「煌さん」

「心配かけた事だとか、無断欠席だとか、この忙しい時にだとか。言いたい事は沢山有ります」

「あ、あはは……」

「その上で言います。……無事で、良かった。その点だけは、非常にすばらです」

「……心配かけて、すみません」

「そして、私に赤いマントの怪人から伝言があります」

「……！」

「ああ、やっぱり分かってて此処に来たんですね。……何だか、変わりました？」

「男子三日会わざれば、ですよ」

「会わなかったのは一日でしょうに。ふふふ」

――　ここに貴方が来なければよし。
――　来てしまったのなら、せめて、私の手で。

――　グラウンドにて待ちます。

「てっきり男性かと思いましたが、女性らしい字ですね……」

「じゃ、ちょっと行ってきます」

「明日は文化祭。到底四人じゃ回せませんよ」

「？」

「無事に帰ってこいって事ですよ。言わせないで下さい」

「……励まし方が、元会長っぽいです」

「な、なんですと！？　ま、まあ、それはそれとして。貴方は一人じゃないですよっ！　ここから応援してます！」

「百人力です！　ありがとうございます！」

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