過去ログ - マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章
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109: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2013/03/07(木) 02:11:55.74 ID:PsMjcm9go

 そしてマミが零を対面の席に受け入れて数分。
 マミは沈黙し、ほとんど零が一方的に話していた。
 とはいえ当たり障りのない、深くは踏み込まない、うわべをなぞるような会話。

 彼は仕事のことを話したりもしたが、結局どんな仕事なのか掴めなかった。
 どうとでも取れる曖昧な口振り。
わかったのは、いつも独りで大変な仕事をしている、としか。
 
 コートの上からではわかり辛いが、見る限り零は均整の取れた体格である。
この尋常でない糖分とカロリーに釣り合う仕事なら、さぞかし辛い肉体労働なのだろう。
 その程度と気にも留めず、マミは時計ばかり気にしていた。

 こうしている間にも、刻々と時間は過ぎていく。
 焦りが募る。
 不安が心を覆い尽くす。
 そうしてマミは徐々に俯いていった。
 
「そんなに時間が気になる?」

 顔を上げると、零がスプーン片手にマミを見ていた。
 既に幾つかの皿は平らげられ、今も食べかけのゼリーが彼の前に置かれている。

「あんまり遅くなると家の人が心配するからかな」

 つい昨日、この場所で、彼女もそう言っていた。
 誰も同じだ。魔女退治の帰りにも、何度となく聞いた。
 中学生には帰るべき温かい家があって、親が迎えてくれるのが当然だと思っている。



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