過去ログ - マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2013/02/19(火) 03:41:41.39 ID:RCd/gL2Bo
つい昨日会ったばかりの少女に、命がそんな大事な物を渡した理由。
さやかを気遣って、花を持たせる為。その彼に夢への活力を取り戻させると同時に、恋人に叶えられなかった夢を託したくて。
きっとそうだ。彼女は少々馴れ馴れしくて他人の事情に深入りするきらいがあるが、優しく包容力のある大人の女性だから。
そんなふうに彼女の側から踏み込んで来てくれたからこそ、マミも打ち明けられた。
関係ないのに、何故か自分のことのように誇らしくて、胸に喜びが溢れる。
嗚呼――と、感嘆の息を吐きながら、口元を綻ばせながら、マミは言った。
「そうだったの……」
相槌に含まれた感動の色に気付いたのか、さやかは顔を上げ、マミを見返してきた。
睨むような目つきは非難にも似ている。これは美談なんかじゃない、勘違いしてくれるな。
そう目が教えていた。
「嬉しかった。凄く嬉しかった。きっと、あの人も同じ立場で、
あたしの気持ちをわかって応援してくれたんだって。でも!」
さやかは膝に乗せた拳を固く握り締めた。
「一時間くらい話して、本当に楽しかった。優しくて、話し上手で、会えてよかったって思った。
でも暗くなってきて、伝言は任せて帰ったらって勧められた。
そして帰ろうとしたあたしに、あの人が笑って言ったの……」
身体を小刻みに戦慄かせるさやか。
しかし、今の彼女を支配しているのは恐怖ではない。
憤怒だ。
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