過去ログ - ネミッサ「デビルサマナー鹿目まどか 対 魔法少女鹿目杏子」まどか「戦うの?」
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7: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/02/13(水) 22:45:55.98 ID:x95jQjM80

マミは達成感に包まれていた。手ごたえを感じていたし、面接も
そつなくこなすことができた。

今年一年、特に四月には大変なことがあった。あの一か月は恐らく一生
忘れることがないと思っていた。そんな年に、試験があることは不安
ではあったが、それも無事に乗り越えることができた。
ひとえに家事を頑張ってくれた同居人のお蔭だろう。

あの地獄のような一か月からもう十か月は経った。

(でもそのおかげで可愛い後輩と、一番のお友達ができたのよね)

後輩の顔が一人一人次々と浮かび、最後に一番のお友達の顔が浮かぶ。

『二回目、だよ』

あれから半年も経つのに、思い出すだにまだ顔が赤くなる。
全くの迷いも見せず、まっすぐに宣言した横顔。
何の臆面もためらいも、恥じらいすらなく唇を重ね、
周囲の人間が仕掛けたサプライズなおままごとを、
丸ごと受け入れた、満面の笑み。

「私、あの子にやられっぱなしよね……」

試験会場の帰り、何気なくコンビニに立ち寄る。そこでマミはあること
に気付いた。入口入ってすぐ、正面のわかりやすいところにある。赤を
基調とした包み紙がこれでもかというほど並んでいる。

(ああ、チョコレートね…………)

(…………)

しばし熟考する。

「チョコレート!!」

突然大声をだし、周囲の店員やまばらなお客の視線を集める。くすくす
笑う女性店員やすぐに視線を外した客に慌ててその場を立ち去った。


今年は、入試に集中しすぎて、何にも用意していなかったのだ。
誰よりも大事な人がいる、初めてで、特別な、バレンタインデーに。



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