過去ログ - ビッチ・2
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183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/06(土) 23:50:35.92 ID:kx64WKy1o

 車はやがて高速道路を降りて海岸に沿って走る国道に入った。もう暗くなっていたせい
で、海は視界の外に黒々と沈んでいて昼間にここに来たときのように、いつもならきらめ
いている海の姿は全く見えない。海辺と道路を隔てる砂防林の松林の影が目に入るばかり
だ。

 あたしにはビジネス上の悩みがある。本当は今はそのことへの対策を考えなければいけ
ないだずだった。そしてもう少しして四月になればピアノのコンクールだってある。ピア
ノに関してはそれほど重きを置いていたわけではないけれど、何の練習もしないで奈緒に
ついていけるわけがない。あたしは昔誓ったとおりまだピアノをやめるわけにはいかない。
少なくとも奈緒の演奏の感情表現がこれほど貧弱なままでは。

 このときパパの手を拒否するあたしの反応にめげず、パパは再びあたしの制服のスカー
トをめくりあげてあたしの太腿を撫で回しはじめた。

「・・・・・・もう。今はだめ。今夜は真面目にパパと話をしたいのに」

「話なら後でいいだろ。それに奈緒のことだったらもう話すことはないよ」

 パパの手がスカートの奥の方まで伸びてきた。

「奈緒のことだけじゃなくてハーブのこととかも・・・・・・。だから車の中では駄目だって」

「じゃあ、別荘に着いたらいいか」

「お話の後ならね・・・・・・あっ」

 それは随分卑怯な、男性独特の口封じだった。あれだけあたしが処世術を帝王学並みに
直々に教わった、ある意味憧れだったパパがこんな姑息な卑怯な手を使うなんて。あたし
は少しだけパパに失望した。無理矢理なんて、説明を求められて窮地に陥った浮気男が女
に対して見せる典型的な反応じゃない。パパのような頭のいい人でもこんなことをするの
か。

 それだけパパの思考の核心に触れてしまったせいかもしれない。それにパパの反応を頭
の中で軽蔑することはできたけど、パパの愛撫に反応してしまった自分のこともあった。
これではビッチの明日香としていることは一緒じゃないか。パパの手に対する自分反応を
省みてあたしはそう思った。

 それでもパパが悪戯を仕掛けてくる自分の身体の熱気と興奮にあたしは負けてしまった。
力が抜けて快楽が身体を支配して行く。

 もうしかたない。あたしはパパに身を寄せて目を瞑った。パパとの関係を後悔したこと
はないけれど、それがタブーだということはわかっていたので人前でパパにそういう行為
を許したことはなかったのだ。それなのに今日はパパのしつこい愛撫に負けてしまった。
運転手がいる車内での情事なのに。


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