200:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/09(木) 23:34:30.90 ID:eJmhesKmo
「叔母さん、何だって?」
「これ読んだ方が早いよ」
明日香が自分のスマホに叔母さんからの返信メールを表示させて僕に手渡してきた。
「ありがと」
僕は叔母さんのメールに目を通した。
from :玲子叔母さん
sub :Re:質問!
『>>ちょっと叔母さんに質問だよ〜。パパとママの会話の中にレイナさんっていう人の名
前が出てきたんだけど、どういう人か知ってる?? 知ってたら教えて(はあと)』
『何でそんなこと知りたいのよ? つうかあたし仕事中なんだけど』
『しかし、懐かしい名前だな。あたしもよくは知らないんだけどさ、姉さんと結城さんの
大学時代の後輩らしいよ。奈緒人の実の母親の親友みたいだね。詳しく聞いたことはない
けど、昔よくその名前が姉さんと結城さんの会話に出てたからさ。でもあたしにはそれく
らいしかわからないよ。何でそんなこと知りたいのよ。てか、姉さんか結城さんに直接聞
けばいいじゃん』
これでは何もわからない。ただ、学生時代の後輩だというだけで。
「これじゃ何だかわからないな」
「そだね。叔母さんもママたちのことを何でも知っているわけじゃないんだね」
明日香が言った。それはそうだろう。婚約者同士の(まあ両親は知らないんだけど)僕
と明日香にだってお互いに全てを話しているわけではないのだし、母さんの妹というだけ
の叔母さんに情報に限りがあるのは無理もない。
奈緒なら何か知っているかもしれない。明日こそは奈緒に聞いてみよう。
明日香にそう言うと彼女は小さくうなずいた。
「今夜はパパもママもお泊りで仕事だって」
「そうなんだ」
一瞬、明日香と二人きりで一緒に夜を過ごせるなという考えが思い浮かんだ。
「少なくとも今夜はパパとママの喧嘩を見聞きしないですむね」
でも明日香の考えていたことは、僕とはまるで違うことのようだった。
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