28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/22(金) 23:41:03.24 ID:/e7W3Teeo
「神山先輩なんてどうだっていい」
「・・・・・・それなら」
「神山先輩さんだけじゃない。雄二さんのことだってどうでもいいよ。怜菜は死んだし、
雄二さんにだってあたしたちの愛情の邪魔なんかできないんだよ。あたしたちはお互いに
愛しあっている。でも問題は奈緒人と奈緒のことでしょ」
「何を言っているのかわからなよ・・・・・・もういい加減にしてくれ」
「それはあたしのセリフだよ。博人君もいい加減に目を覚ましてよ」
「子どもたちを放置した挙句、家庭を捨てたのは君の方だろうが。今さらお互いに愛しあ
っているも糞もあるか」
「博人君、まだ話の途中でしょ。そんなにあなたが興奮したらこの後の話がしづらいじゃ
ない」
麻季が微笑んだ。「それに約束が違うよ。食べながら聞くって言ったのに全然食べてな
いじゃない。そんなんだと博人君、体壊しちゃうよ」
「・・・・・・食べるよ。だから続きを聞かせてくれ。何で子ども二人を家に放置した? その
とき君は何をしてたんだ」
「これ以上怜菜に勝手なことをさせないためだよ」
「どういう意味だ」
「奈緒は怜菜そのものじゃない。そして奈緒人はあなたそのもの。博人君は気がついてい
なかったかもしれないけど、奈緒人と奈緒はお互いに愛しあっているのよ。そんなことあ
たしは絶対に許さない」
「君が何を言っているのか全然わからない」
「・・・・・・食べないと」
「子どもたちが愛しあってるって、そしてそれを許さないっていったい何の冗談だ」
「博人君、食べないと身体に悪いよ」
「食事なんてどうでもいいだろ! そんなことを君に心配してもらう必要はないよ。僕に
は今ではもう理恵がいる。君はいったい何の権利があって・・・・・・いや、そうじゃない。奈
緒人と奈緒が仲がいいことに何の問題があるんだ」
「怜菜は恐い子だったのよ。あなたを愛して、雄二さんの不倫のことを内心は喜びながら
冷静に彼を振って、そしてあなたに告白したの。お腹の中に雄二さんの子がいたのにね」
「本当にもういい。これ以上そんな話は聞きたくない。それより僕が海外にいたときにな
んで子どもたちを放置したか話せよ」
「怜菜が自分の大切な娘を放って死んでいいと思うほどあなたを愛したのだとしたら、あ
なたはそんな怜菜のことを愛せる? 怜菜が自分の娘を捨てて自殺したのだとしたら」
「そんな非常識なことがあるか。誤魔化さずに何で子どもたちを一週間近く放置したか答
えてくれ。真実をだ。それを言わないなら僕は今すぐ帰る」
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