60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/28(木) 23:55:13.89 ID:vWEKN95Po
反射的に明日香の体を抱き寄せた。一瞬抱き寄せられた体がぴくりと動いたけど、明日
香はそのまま僕のベルトのあたりに顔を押し付けた。
「明日香」
「何も言わなくてもいいよ。あたしがお兄ちゃんに頼んだんだから、お兄ちゃんが悩むこ
となんてないんだよ」
「・・・・・・明日香」
「だから悩むなって!」
「何でおまえ泣きながら切れてるんだよ」
「切れてない。あたしがお兄ちゃんに叔母さんを支えてって言ったんだもん。叔母さんが
壊れないようにしてって」
「泣いてるの」
「ごめん。あたし絶対に嫉妬しないって誓ったのに、嫉妬しちゃった。あたしにとって玲
子叔母さんはお兄ちゃんと同じくらい大切なのに」
明日香は顔を上げて僕の目を見つめた。その目には薄っすらと涙が残っている。
「叔母さんは大丈夫?」
「うん。多分もう平気だと思う」
「よかった。お兄ちゃんありがとう。非常識なことを頼んでしまってごめんなさい」
謝るのは僕の方なのに明日香はそう言った。黙っていた方がいいのかもしれない。叔母
さんだってそれを望んでいる。でも、僕はもう自分の彼女にこれ以上隠し事をしたくなか
った。ただでさえ有希の女帝疑惑とか、実の妹への混乱した気持とか、そういう大切なこ
とを明日香に隠しているのに。
「正直に言うと叔母さんとキスした」
「知ってるよ」
明日香はあっさりと言ったので僕は狼狽した。何でさっきの出来事を明日香が知ってい
るのだろう。
明日香は僕から身を離して、握り締めていた自分のスマホのディスプレイを僕に見せた。
そこには抱き合ってキスする僕と叔母さんの画像が映し出されていた。
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