過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その3!?」
↓
1-
覧
板
20
604
:
◆x/rxoIq2T6
[saga]
2013/03/31(日) 00:40:17.33 ID:wGSlfdqN0
それから特に何かがあったわけでもない。
ブラブラと町を散歩して、NPCと話しかけたりして、のんびりとデートを楽しんだ。
その間俺はずっと罪悪感に苛まれて、少しだけ七海のことを疎かにしてしまった。
最初は楽しそうだった七海も、俺の態度がおかしいのを悟ってからは俺の様子ばかりに気を遣っている。
それが分かっているのに、フォローもできないんだからな、俺は…。
七海「日向くん、調子悪いの?」
日向「いや、そういうわけじゃないんだ。心配させてごめんな」
七海は本当に悪くない。
そう強く言ったつもりだったが、七海は少しだけ表情を曇らせた。
このままじゃだめだな、なんとかして明るい方向に持っていかないと。
反省なんて後でもできる。今は七海とのデートを楽しまないと。
日向「そうだ、アイスでも食べないか?この辺においしいアイスクリーム屋があってさ」
七海「……うん」
俺は居心地の悪さから逃げ出すようにその場から逃れた。
何をやってるんだよ…。
アイスクリームを両手に持って七海の元に戻ると、七海が何かの本を読んでいた。
少しだけ気になって、そっと近づいて表紙を盗み見る。
『初めてのデートで成功するコツ』。
日向「……」
思わずアイスクリームを落としそうになる。
地面に、ぽたりと雫が落ちた。
アイスクリームが溶けたのかと思って焦ったけれど、違う。
俺の涙だ、これ。
だって七海お前…デートなんて何回もしてるじゃないか。
あれは違うのかよ?ショックだなあ……。
なんて、そんなわけない。
七海「……あれ?日向くん」
日向「あ、ああ。ほら、アイスクリーム買って来たぞ」
顔を見られないように、アイスクリームを手渡す。
空いた手で慌てて涙をぬぐった。
日向「なあ、七海。何の本を読んでたんだ?」
七海「えっとね、初めてのデートで成功するコツって本だよ」
日向「…そこは素直に言っちゃうのか」
七海「本当は攻略法を見るなんてゲーマーとしてはダメだけど、日向くんのデートは失敗したくなかったから」
日向「っ…そうか。なんか、照れくさいな」
二人で並んでアイスを食べる。
いつもならぴったり寄り添っているのに、今は人が一人入れる隙間がある。
俺が後一歩、詰めれば…。
そう考えて、さっきのよこしまな考えをしていた自分が惨めになる。
七海「もうすぐ日が暮れるね」
日向「ああ、そうだな」
会話が続かない。
何を話せばいいんだろう。
どうすればいつもの調子に戻るんだろうか。
いろんな考えが頭をぐるぐると回って、がんじがらめになる。
そんな俺を見ていたのか、七海がそっと寄り添ってきた。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/595.65 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その3!?」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1361014413/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice