過去ログ - [安価][選択][コンマ] ダンガンロンパ 4 真
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907:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:13:11.51 ID:ZfgmnGXw0
「何だよ、ここ!何で俺達はこんなところにいるんだ、早く帰らせてくれ!」
大下香太(男子4番)が焦った表情で叫びだした。前の席にいる池了(男子3番)が落ち着かせようと 慌てている。香太が不安になるのも無理はなかった。修学旅行の予定にはなく、全然いいところとはいえない場所にいるのだから。外を確認しようにも、何かで塞がられて見れない。女子も怯えているらし く、中には泣いてしまっている人もいた。不安はみんな同じだった。


908:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:13:54.23 ID:ZfgmnGXw0
ふと、転校したばかりの若林未希(女子16番)や渡辺彩(女子17番)に目を向ける。二人は特に動 揺も何ともせず、ただじっとしていた。意外に落ち着いているなと思ったら、そうでもないようだった。 よく見ると若林の表情が険しいし、渡辺は何かを諦めたような、とにかく悲しそうな表情を浮かべていた。E組の一員になった途端に、とんでもないハプニングが訪れて、ご愁傷様だなと哀れに思った。だが、渡辺の表情に何かが引っかかるような気がしてならなかった。これはいくら考えても答えの出ない ことだ。今はとにかく担任か、何かの先生が来て説明してくれるのを待とう。


909:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:14:36.04 ID:ZfgmnGXw0
「今何時なんだ?外見ろよっていうつっこみはなしだ、塞がれてて見れない」
了が首を傾げる。それで木村彩音(女子7番)の肩が震えていた。怖くて仕方ないのだろう、何かがあ るのかさえ、わからないので。
「俺達、拉致されたんじゃない?誘拐されたとか」
「みんな一気にか?やべーよもう、わからねえ」
「あたしたち、ここ来てたっけ?」
以下略



910:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:15:10.21 ID:ZfgmnGXw0
誰もがみんな、戸惑っていた。気持ちはわかる、美織も叫びたいくらいだった。しかし、いつまでもここにいるのはなさそうだし、いい加減何か説明がつくはず。今座っているところが出席番号順であれば、 後ろの席にいる山下守(男子14番)に声をかけようと思った途端に、扉が開いた。突然だったので、 誰もが目を丸くして驚く。入ってきたのは20代前半であろう男性と、迷彩服を着た兵士だった。


911:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:15:50.16 ID:ZfgmnGXw0
「だ、誰なん……?」



912:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:16:37.49 ID:ZfgmnGXw0
柴崎実倶瑠(女子9番)が裏返った声で聞いた。その男はただにっこりと笑う。教壇に立って自分達を 覚えようとしているかのようにゆっくりと見つめていた。一体これから何を起こすのか。その疑問を口に出すことはなかった。

「初めまして。いきなりですが、今日はみなさんに殺し合ってもらいます」
本当に唐突だな。やっぱり修学旅行なんかに来るんじゃなかった。


913:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:17:38.63 ID:ZfgmnGXw0
全員が冗談だろう?という戸惑いの表情や驚きを見せていた。無論、美織も同じような反応をする。 そういえばあったな、プログラムっていう最悪なゲームが。大事なことをうっかり忘れていた。確か、 一人になるまでクラスメイト同士で殺し合わせるという椅子取りゲーム。例えるなら、だ。しかし、そ の対象は中学三年生であって、中学二年生の俺達には全く関係のない話だ。去年、小学生が対象になっ た新たなプログラムが行われていたけど流石にそれには引っかからないだろう。そしたら小学生から大 学生まで対象に入っちまう。



914:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:18:12.38 ID:ZfgmnGXw0
「あーですね、貴方達、山口中学の3年8組はプログラムに選ばれました。おめでとうございます」
美織は首を傾げた。待て、山口中だと言ったなお前。俺達は水々良中の2年E組……山口中は隣だ隣! 俺はつっこめないから誰か代わりにつっこんでくれたまえ。急すぎて頭が痛い。何だこれ、つまりとば っちりを受けたというのか?ふざけんな。



915:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:18:40.09 ID:ZfgmnGXw0
「一人で盛り上がってるところすいません、俺達山口中じゃないんですが」
「えー?」
「俺達、その山口中の近くにある水々良中学校です。ついでに2年E組です」



916:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:19:15.58 ID:ZfgmnGXw0
山本大和(男子15番)が手を上げて指摘した。池了(男子3番)のグループにいたと思う。まあ、そんなことは関係ないのだが、とにかくいいこと言った、山本。間違えたとわかったらさっさと帰らせて ほしい。弟達が待っている。料理を作ってやらねばならん。その山口中の奴らには悪いが、呼び戻せば いい話だ。選ばれていない俺達にはどうでもいい話だろ、ったく。


917:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 05:19:57.69 ID:ZfgmnGXw0
「あらー、じゃああの先生の言っていたことは本当だったんですね。まいったなあ」
「え?」

32人に嫌な予感が走る。美織もいつの間にか焦ってきた。まさかとは言わないが、せめて違ってほし い。相田のことだ、絶対山本のように違うと指摘したんだろう。間違っていることは意地でも正す。何 故かそういうのにこだわっているらしい。現に、国語の時間で必ず行われる漢字の小テストが悪かったら居残りさせて全問正解するまで帰してくれないという学校嫌いな奴にとっては正に生き地獄のような ものを平然と作り出すからな。俺も二回食らった。


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