過去ログ - [安価][選択][コンマ] ダンガンロンパ 4 真
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2013/03/02(土) 05:49:15.78 ID:ZfgmnGXw0
「本当にこっちで合ってるって!北へ直行!!」
「バカ言え。それと走るな、気付かれたらお前のせいだ」
聞き覚えのある声が響いてポカンと呆然する。北に行こうとしているのか、あの二人は。ここは色々考 えても仕方ない。素直に立ち上がって前へと歩いていった。
「おい、あんま大声で……」
言いかけてぎょっとする。目の前には全力で向かってくる麻月良也(男子2番)と火田美織(男子13 番)。このままだと思い切りぶつかってしまう。美織も月下と同じように目を丸くし、慌てて麻月の肩 をつかんで止めようとしているが、麻月の足は急に止まらない。
以下略
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2013/03/02(土) 05:50:12.00 ID:ZfgmnGXw0
「待て、止まれ!」
美織の声とともに、三人の倒れる音がやたら大きく響いた。間に合わなかったようで、お互い尻餅をつ いている。一足早く立ち上がった美織が麻月の背中を蹴った。いつものことなので月下にとっては見慣 れた光景ではあるが、麻月はいつも以上に痛かったらしく顔を歪めて美織を見上げていた。
「痛え、みおみお!俺は死んでもいいのかよ!」
「誰もそこまでは言ってない。言うなら俺の視界に入り込むなボケ」
「ほらひでえ!な、月下、ひでえだろこいつ!」
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2013/03/02(土) 05:50:59.03 ID:ZfgmnGXw0
池了(男子3番)は出発して、北へと向かっていった。なるだけたくさんメモを渡しておいてほしいと仲間に頼んだはいいが、問題がいくつもある。それを乗り越えていかなければ安心できない。間違 いでもプログラムを実行するなんてそんなこと可能なのか。選ばれてしまったはずの山口中の生徒達は 今、どんな気持ちで今を過ごしているだろうか。多分ホッとしたか、生きててよかったと思う人はたく さんいるかもしれない。所詮、人間は自分のことしか考えていない。いいのか悪いのかはあとで考える としよう。
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2013/03/02(土) 05:51:28.55 ID:ZfgmnGXw0
とりあえず今はどれだけ集まっているかということ。信用してくれたら半分は来てくれるだろう。そん なこと言ってもし誰もいなかったらそれはむなしい。仕方ないことだとわかってはいるのだが、こんな 時こそ、団結力が必要だ。元々2年E組は悪い。はっきり言って絶望的とも言っていい。状況がこれでは更に悪くなるのが目にみえているのだろう。
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2013/03/02(土) 05:52:08.49 ID:ZfgmnGXw0
「池」
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2013/03/02(土) 05:52:36.84 ID:ZfgmnGXw0
後ろから肩を掴まれ振り向く。そこには山本大和(男子15番)が無表情で立っていた。隣には山下守 (男子14番)と中瀬礼也(男子12番)が笑っている。自分を見つけて安心してくれたのだろうか。 了も口先だけ笑みを浮かべた。了のグループであと残るは伎元拓哉(男子6番)のみ。他にも集められ たらなるだけ信用して一緒に行動を起こしたい。中瀬に火田美織(男子13番)にメモを渡すようこっそり伝えたから多分大丈夫だろう。美織はああ見えて判断や行動力があって頼れる。なぜ今まで誰も美 織を頼りにしなかったり、学級委員に推薦をしなかったのか不思議なぐらいだった。まあ後者は本人が 嫌がるのだろうけど。
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2013/03/02(土) 05:53:08.47 ID:ZfgmnGXw0
「よくみんな北ってだけでわかったな」
「いや、北って言われてちょっとどこか迷ったけど山本がわかってさ。コンパスとか色々バッグの中に あったから助かったんだよ」
「へえ、中瀬は?」
「俺は勘で。でも火田と近かったから待ち伏せした方がよかった?」
言われて思い出す。中瀬が12番で美織は13番。確かに隣で近い。その方がよかったかもしれないが、 後悔をしても遅い。了は山本達に向き直った。まずは落ち着くことが大事。慌てていたら誰かに殺され るかもどうか、危うい。こんな状況を作り出したのは国のせいだけど。厄介だ。
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2013/03/02(土) 05:53:57.01 ID:ZfgmnGXw0
「今はそんなこと考えても仕方ない。これからのことを話し合いながら伎元を待とうじゃないか」
「伎元のほかにもできたらみんな集まれるといいな」
了の言葉に中瀬が夢を語る。全員は流石に無理だが、なるべく信用できている人が多ければいい。いじ めをしている柴崎実倶瑠(女子9番)のグループに属する女子は警戒しといた方がよさそうだ。男子は 全員このプログラムに乗る気ではないとみていい。女子もほとんど怖がって逃げることを最優先するか もありえそうだった。
「とりま、みんなで集まれるかはどうかは別にして、俺達は今何をするべきだと思う?」
了が尋ねると、三人は一斉に黙りこくっていた。いきなりそんなことを言われてもそりゃわからないと は思うけど、と、少し流石に困惑する。そこで山本がこんなことを言った。
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2013/03/02(土) 05:54:29.05 ID:ZfgmnGXw0
「あ、来た来た」
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2013/03/02(土) 05:55:00.72 ID:ZfgmnGXw0
守の声で了は顔を上げて足音がする方へと目を向けた。伎元が自分達の元へ歩いて顔を見ることができ て、安心したのかホッとしたような表情を浮かべていた。と、隣にもう一人が突っ立っていることに気 づき、そちらにも了含め、全員が目を移した。ボタンの色からして女子だろう。顔を見て中瀬がきょと んと首を傾げているのがわかった。なぜなら、その人物が若林未希(女子16番)だったからであって。
「伎元、若林……」
山本が伎元に疑問をぶつけるように向き直る。伎元は苦笑しながら今までの状況を話そうとした。
「俺、最初は一人だったんだよ、あそこから出てってずっと北の方へ走ってさ。そしたら途中で若林を 見つけたんだ。何か一人じゃ危なそうだったから連れてきたんだ」
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