1: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 21:59:43.98 ID:Go2OiDoj0
まどか☆マギカの二次創作SSです
概要
・基本的にほむら視点
・ほのぼのだったりシリアスだったり
・長めになる予定
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:01:28.46 ID:Go2OiDoj0
長かった闘病生活もほとんど終わり、退院の日はもう明日まで迫っていた。
「うんうん……あはは、ありがとう。……大丈夫だってば」
3: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:02:46.68 ID:Go2OiDoj0
「……うん、じゃあね。お仕事がんばってね」
やがて、十数分ほどの通話を終えた私は携帯電話を閉じる。
4: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:04:45.57 ID:Go2OiDoj0
(このまま、なのかな)
私はこれから先ずっと、誰の役に立つこともなく、迷惑をかけながら生きていくのだろうか。今までがそうだったように。
5: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:08:34.49 ID:Go2OiDoj0
一つは明日、16日のところに目立つように『退院』。
そしてもう一つ。25日のところにこれまた目立つように『転校』。
(……あと1週間とちょっとかぁ。見滝原中学、どんな人がいるんだろう)
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/23(土) 22:09:07.40 ID:dCD92YqOo
期待
7: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:10:55.67 ID:Go2OiDoj0
(友達、できるかな)
引っ込み思案で臆病な私でも、友達を作ることができるだろうか。
一緒に遊んで笑いあったり、時には助け合ったりできるそんな友達が……
8: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:13:45.83 ID:Go2OiDoj0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
夢の中、誰かが私の先を歩いている。
9: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:15:03.76 ID:Go2OiDoj0
――いいって。だからわたしも、ほむらちゃんって呼んでいいかな?――
でも、彼女は私の名前を知ってくれているみたいだ。
10: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:18:34.03 ID:Go2OiDoj0
――そんなの勿体ないよぉ。せっかく素敵な名前なんだから――
……彼女が笑っている。陽だまりのような、素敵な笑顔だ。
11: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:21:00.95 ID:Go2OiDoj0
私が夢から覚めて最初に聞いたのは、一定間隔で鳴り響く電子音だった。
なんだか、随分と長い間眠っていたような気がする。
12: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:27:11.53 ID:Go2OiDoj0
(あ、あれ? 体が……)
そこで初めて、私は自分を含めた周囲の様子がおかしいことに気付いた。
13: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:30:13.18 ID:Go2OiDoj0
「だ、れ……?」
取り敢えず返事をしようとしたのだけど、それすら満足にできずかすれた声になってしまう。
14: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:32:13.88 ID:Go2OiDoj0
「う、あ」
自分の体の様子を見てみると随分と酷い有様だった。
体のあちこちが包帯で覆われており、縫合痕のようなものも見える。四肢のうちでまともに動かせそうなのは左腕だけで、他はろくでもない状態だった。
15: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:33:11.62 ID:Go2OiDoj0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1話「夢の中で会ったような」
16: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:34:33.48 ID:Go2OiDoj0
ある平日の昼下がり、私は病室のベッドに座って何をするでもなくただぼうっとしていた。
「眼鏡は……あった」
17: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:36:00.52 ID:Go2OiDoj0
(うわっ? ……あー、そういえばそうだった)
眼鏡がいらなくなったことをすっかり忘れていた。どうしても慣れなくてこういった失敗を繰り返してしまう。
18: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:38:06.24 ID:Go2OiDoj0
『では次の特集です……』
どうやらやっているのはニュース番組のようだ。しばらくの間眺めていると、内容は昨今のとある事件のものへと移っていった。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/23(土) 22:39:13.39 ID:15wtredr0
期待
20: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:40:02.78 ID:Go2OiDoj0
『まず、先々月の16日にAさんが病院を退院し、直後行方不明。同日にBさんも……』
――意識を取り戻してからそうかからずに、私は人と話せるほどに回復した。それから病院の人をはじめとした周りの人たちが、私の今の状態について何度も説明をしてくれた。
21: ◆/WV6dTMwLXv/[saga]
2013/02/23(土) 22:42:19.22 ID:Go2OiDoj0
『奇跡的に意識を取り戻し、後遺症もなく……』
病院に運ばれた直後の私の状態は酷いもので、外部は打撲痕や切り傷に加えて火傷だらけ、内部は内臓破裂に全身骨折と満身創痍だったらしい。
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