過去ログ - 京太郎「もつものと、もたざるもの」
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852: ◆CwzTH05pAY[saga]
2013/03/14(木) 00:21:23.16 ID:KunV5Wano
「さて……どうするかのう」

叩き起こそうかと思ったまこだったが、あまりに気持ちよさそうに寝ている京太郎の姿に頭を掻いた。

「……先に書類関連の準備だけするか」

京太郎が寝ている横で机にファイルや書類を並べていく。
だが、大半の引き継ぎが終わっている状況ということもあり、あっという間に終わった。
まこは少し悩んだあと、再び京太郎の前に立った。

「まったく、気持ちよさそうに眠りおって」

何となく起こすのが躊躇われたまこは椅子を引いてきて京太郎の前に座った。

「いい気なもんじゃ。……ほれ」

軽く頭を撫でてみるが、起きる気配はなかった。
そうしているとなぜかこの2年間のことが思い出され、胸が締め付けられた。

(よく、わしのような部長についてきてくれたな)

(いろいろ失敗したり、頼りないところもあったというのに、わしを立ててくれたな)

(笑われたり、馬鹿にされたりすることもあったというのに、よく頑張ったな)

(毎日毎日、誰にも負けないぐらい一生懸命練習したな)

(それでも後輩の面倒も見て、部を支えてくれたな)

(ほんとに……ほんとに、自慢の後輩じゃよ。おんしは)



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