過去ログ - 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 8クール目【仮面ライダー】
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◆B6xkwd67zxGJ
[saga]
2013/03/01(金) 01:00:40.59 ID:Rm9je/2wo
【放課後】
やけに内股気味に歩き難そうな淡を連れて、ゼロライナーに向かう。
およそ一日ぶり。何とも感慨深いものだ。
あの時の自分は――乗ったばかりの自分は、淡を戦いから遠ざければいいと思っていた。
ただ、あいつが傷を負う事を想像するだけで耐えられなかったのだ。
他の誰とも違う。
京太郎の責任になるとか、そんなつまらない事ではない。
純粋に、淡の事が心配であった。彼女が傷付く事を考えると、胸が痛むほどに。
だけれども――ロストアンクとの戦いを通して。
それではいけないと思うようになった。
お互いをお互いに心配するあまりの不和。戦闘での不協和音。
そのままでは、勝てる戦いも勝てない――。
そこで、思い至ったのだ。
結局のところ、淡を護ろうと躍起になるのは――淡の強さを、覚悟を信じていない事であると。
すべき事は何か。
なるべく戦わせなくないというのは本音ではあるが、彼女と共に戦うのならば。
その強さを信じて。人間の、淡の強さを信じて任せる事だ。
彼女は彼女のすべき事を、京太郎は京太郎のすべき事をする。
それこそが、真の意味で淡を信じる事であり、彼女の人格を尊重するという事だ。
そしてそれから。
淡とは、意見が対立した。
これは、考え方の違いだと思う。
京太郎には、何よりも恐ろしい事がある。
己の尊厳が失われる事だ。己が己でなくなったり、胸を張れなくなる事だ。
それは死に等しい――いやともすれば、死ぬよりも怖い。
故に、過去への決着をつけると言うのは、京太郎が京太郎であるために必要な事である。
一生、負い目を背負って生きるのは嫌だ。
だからこそ、時には命を危険に晒そうとも、何よりも己の魂の尊厳を優先させなければならない。
負けたままでは一歩も先に進めなくなる――と。
動いていてもそれは生きているのではなく、ただ死んでいないだけだ――と。
己は、そう考えていた。
己につけられた敗北や無力感、過去を拭わなければ前には進めない――そう考える京太郎に対し、
淡は、前に進むために死ぬような傷を負っていては、本末転倒だと言った。
彼女の言う事も尤もであろう。
大方はきっと、そう思うはずだ。
だけれども――だ。
他のどんな事を割り切る事が出来ても、こればかりは譲れないと思った。
故に彼女と、離れる事になった。一日を待たずして。
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