過去ログ - 妖狐「安価で人間を守る」少女「その2」
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753:1 ◆/FgtF/ZFOg[saga]
2013/03/19(火) 22:15:14.09 ID:tFSI52r70
テルー「おかーさん、おなかすいたー」

みくも「いきなりですね」

テルー「だっておなかすいたんだもん」

ここは人里は慣れた山の洞窟
親狐のみくもと子狐のテルーはそこに2人で暮らしていました

みくも「しょうがないですね……私がブドウをとってきますから、ここでおとなしく待っていてください」

テルー「わーい!」

こうしてみくもは遠くの人里までブドウをとりに行くことになりました

テルー「……お母さんまだかな?」

1時間、2時間……もっともっと待ってもみくもはなかなか帰ってきません
みくもはどうしたのでしょうか?
山をいくつも越えて、ようやく人里にたどり着いたみくもはブドウを1房手に取りました

みくも「おなかがすいて、娘が泣いているんです。どうかこの1房だけ……」

みくもはそういって、手に取ったブドウを持ち帰りました
山をいくつも越えたみくもはようやく自分の住んでいる洞窟に戻ってきましたが
それまでの疲れで近くの木のそばでくたびれてしまいました

テルー「うえーん! おかーさーん!」

みくも(テルーの声が聞こえる……)

テルーの声を聞いて安心できたのもつかの間、犬の鳴き声がみくもの耳に届きました
どうやら猟師が猟犬を連れてやってきたようです
こうなってはブドウどころではありません

みくも「テルー! あぶないです! はやくにげてください!」

その声を聞いたテルーはなくのをやめて逃げ出しました
みくもがその後どうなったかはわかりません……



数年後、すっかり立派な妖弧になったテルーは昔すんでいた洞窟の前にやってきました

テルー「あれ、こんなところにブドウなんてあったかな?」

木になっているブドウをおいしいおいしいと食べていると、テルーはみくものことを思い出しました」

みくも「ブドウを取ってきてあげるから……」

テルー「……そうだった……」

テルーは今はどこにいるかわからないお母さんに向かって声を出してお礼を言いました

テルー「お母さん、ありがとう! ブドウ、おいしかったよ」



おしまい


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