207:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 00:26:58.21 ID:OsAg/zaJo
あずさも、それには同感なのか、少し憂いを含んだ声で応じた。
「ええ、竜宮小町があの二人を守るためにあると、それくらいは知らせておくべきでした」
『二人というか、一人というか』
「一人にしてはいけないというか」
『そうですね』
くすくすとあずさが笑う。
余人には理解できない会話を締めくくるように、律子が決意を込めた声で告げた。
「いずれにしても、なんとしてでも、守らなければいけません」
『ええ』
「始原の存在を」
回線の向こうで、こくり、とうなずく気配がする。
律子はそれだけで、心強くなる気がした。
彼女はふっと笑うといつも通りの声で言って、頭を下げた。
「よろしくお願いします」
『はい〜』
あずさもまたいつものように、ゆったりとそう応じるのだった。
第五話――終
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