213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 00:10:15.67 ID:w6Azcnsco
小梅の誘拐事件以来、律子と真奈美はそれなりの頻度で連絡を取り合っていた。
立場は異なるものの、両者とも、アレスの蔓延を快く思っていない。
さらに言えば、アレスの材料に人間の能力者が利用されるなど許せないという共通の思いもあった。
故に、彼女たちはお互いの状況を連絡し合っていたのだった。
「ああ、真奈美さん……ってややこしいわね」
『ん?』
「ああ、いえ、こちらの話。さっきまで別のまなみさんと話していたものだから」
『ははあ。まあ、珍しい名前でもないからね』
真奈美はそこで一つ笑った後、ずばりと本題に入った。
『こちらはいまのところ、変わったことはない。あの誘拐から一ヶ月。あきらめたと見るのが妥当のようにも思うが……。
いまのところ、警戒を緩めるつもりはないよ』
「それが正しいと思います。相手の意図が読み切れない以上は……」
律子が同意するのに、受話器の向こうでうなずくような気配があった。
226Res/227.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。