過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】

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448:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/07(木) 11:38:32.42 ID:NMRpKHbs0
俺らがお前を赦す日は来ない。
昨日も今日も明日も、お前を憎み続ける。

僕らが君を嫌う日は来ない。
昨日も今日も明日も、君を憐れみ続ける。

俺らはお前に会いたくない。
きっと殺したくなるから。

僕らは君に会いたい。
じっくりと話をしたいから。

　

　

「見てみてください、新君」

田村光貴（男子十二番）は、木の幹に手を当てながら、自分の背中側で地面に這いつくばるように姿勢を低くしていた橋川新（男子十四番）を呼んだ。

「あぁ？　何？」

「弾が穿たれています」

「誰かがここでドンパチしたんだろ？
　ここら辺、血が落ちてる」

光貴が振り返ると、新は懐中電灯を手で覆いながらスイッチを入れ、地面を照らしていた。
そこには赤黒い大小の斑点があちこちに散っていた。

「ま、誰も倒れてないから無事だったんだろうけどな」

スイッチを切りながら、新は溜息混じりに呟いた。

２人がいるのはＦ＝０２エリアの端。
数時間前に、彼らの仲間である城龍慶（男子九番）が篠宮未琴（女子特別参加者）と遭遇し、駆けつけた道下未来（男子十七番）と未琴が戦闘を行った場所だ。
もちろん、光貴たちがそのことを知る術はない。

光貴は穿たれた穴に指で触れた。
１発ではない。
ここ数時間で聞いたのは、二階堂哉多（男子十三番）・二階堂悠（女子十三番）と戦闘になった後に聞いたのと同じものであると推察できる、マシンガンにしては重過ぎる連続した銃声。
中学生同士の殺し合いに配るにしては凶悪すぎる機関銃だろうか。
そして、血痕があるということは、誰かが怪我をしたということ。
無意識のうちに、眉間に皺が寄る。

機関銃……
仮にそうだとして、そんな物扱えるなんて……

「未来君……」

光貴の呟きに、新は顔を上げた。
その瞳が、鋭く光る。

「未来…だよなぁ……
　２回くらい聞こえた、あのでっけぇ銃声……
　特別参加者が銃を持てないルールなら、未来だよな、あれ」

「決断するのは早計ですよ、新君。
　物証が少なすぎます」

「良い人ぶるなよ、光貴。
　テメェだってそう思ってるから、名前出したんだろうが」

新は地面に爪を立てた。
薄暗い中、地面が僅かに抉れるのが見えた。

「俺は光貴と違って、人間ができてねぇんだよ。俺は、未来を憎まなかった日はないね。だって――」

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