過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】

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644:１ ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/03/08(金) 03:35:56.56 ID:twgEbfXeo

憧（伊達さんなら、多分今のでも大丈夫だと思うけど……）

　そう思って、チラリと後ろを見た。
　生身でバースバスターをブッ放す（成人男性が吹き飛ぶほどの反動がある）伊達明の事だ。
　まさかむざむざ死んだりしないとは、思うが……。

明「……新子ちゃん、これ、ヤバイかもな」

　巧みに手近に居た屑ヤミー２体を盾にした伊達明が、汗を流した。
　あれほどいつも飄々と豪気に振舞っている伊達が、顔を顰めている。
　それは本当に、いよいよ以ってヤバイという事だ。

　――どうしようか。

　憧は、悩んだ。

　できればすぐにでも逃げ出したいけど……だけども頼まれているし。
　或いはそういう心情を抜きにしても、ここでオーズの不興を買うのは不味い。
　憧には憧なりに、目的がある。

　セルメダル専用のバースではグリードを倒すのは難しい。
　であるがゆえに。オーズとの協力が必要なのだ。憧の目的のためには。
　ここで尻尾を巻いて逃げだしたら、当然もうオーズは許してはくれないだろう。

　また、グリードが更に強力になってしまう。
　これはいくらなんでも、困る。あまりにもヤバすぎる。

憧（なに、やってんのよ……！）

憧（早く――早く、来なさいよ……！）

　バースバスターで援護をしながら、周囲のヤミーの対処もする。
　目線の先には、カザリに向かっていく電王とゼロノス。
　そこにもう一人、なんだかよくわからない金色のお面を被った黒子が乱入しているが。
　それでも明らかにジリ貧だ。

　切りかかるゼロノスの刃を受け止めたカザリが、返す一撃。
　ゼロノスの装甲で火花が散った。
　更にそこへと、ウヴァの追撃が加わる。

　杖を構える電王の攻撃を躱しつつ、その足元に炎弾を放ち消耗させていくアンク。
　こちらにもウヴァが同調。
　電撃で電王を攻め立てていた。

　もう、時間稼ぎで手一杯だ。
　逃げ出す事だって、出来やしない。

　ただ、死への階段で足踏みしているだけ。
　このままじゃ、いずれ――。

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