過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】　京太郎「……変、身ッ！」　１０クール目【仮面ライダー】

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721:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/08(金) 04:50:29.27 ID:eXxZahjZ0
そこには、頭が途中で欠けて、血や脳漿をぶちまけている人間の写真があった。
その首には首輪（そう、今自分たちがつけているような）が巻かれていた。
いつかのプログラムの犠牲者の写真らしかった。

「う…うわあぁ…」

風が吹いた。
ページがめくれていく。
風が止む度にページには凄惨な写真が映っていた。
腹の中の物が外に出ている者、全身をズタズタに切り裂かれた者、四肢が胴から離れている者もいた。

「うぅ…っ　うわああああぁぁぁぁあぁぁぁあ！！！」

康介は絶叫した。
頭を抱え、その場に蹲った。
胃の中の物が突き上げ、その場に吐いた。

再び風が吹いた。
康介は顔を上げた。
本は、ほとんど終わりのページになっていた。
ページのあちこちにいくつも書かれていた。
『殺らなきゃ殺られる』『殺られる前に殺れ』『勝ち組になれ』『負け組になるな』、と。

「あんなのいやだ…いやだ…みんなあんなのになるんだ…ひゃは…ひゃはぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ！！！」

　

　

それから１人そこに蹲って震え、時に奇怪な笑い声を上げ、時に激しく泣き叫んでいた。

「みぃんな…あんなのになっちゃう…きもちわるいなぁ…いやだぁ…っ」

康介は顔を上げた。
葉がこすれる音がしたので。

遠くに人影を確認した。

その手に握られた拳銃も。

『殺らなきゃ殺られる』

こ…殺さなきゃ…！
あれ、奪わなきゃ…！
使われる前に使ってやる！！

康介はゆらりと立ち上がり、その人影を見据えた。
その方向へ向かって一歩、また一歩歩き出し、その速度は徐々に上がっていき、すぐに全力で走っていた。
足音で相手が気付いた。
目を見開いていた。
しかし、今の康介には見えていなかった。
拳銃以外は。

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