12: ◆CwzTH05pAY[saga]
2013/03/07(木) 23:33:08.24 ID:IvaGbYZyo
あれから部室の後片付けをして、私と須賀君は部室を出た。
それなりの時間だが、もう夏ということもありまた薄暗い程度だった。
「疲れた……いや、でもこれからまたさらに疲れるのか……」
須賀君は結構げっそりしているようだ。少し遊びすぎたかな?
そろそろ、飴の与え時だろう。
「お疲れ様。今日はよく頑張ったからご褒美にアイスでも奢ってあげるわ」
飴を与えるというにはそのまんますぎる私の提案に彼はぱっと顔を輝かせる。
そして、今にも飛び上がりそうな顔で喜んだ。
「ほんとですかっ!? やった!」
アイスひとつでここまで喜ぶとは、重ね重ね、非常に単純な子だ。
それとも男の子というのはそういうものなのかしら?
コンビニに立ち寄り須賀君にアイスを奢ってあげる。
須賀君はわき目も振らず某国民的人気のアイスを手に取った。
私も適当なアイスを選んで、コンビニの前でアイスをかじった。
「遠慮しなくてももっと他のでもよかったのに」
「いやいや、遠慮とかじゃなくて本当にこれが好きなんですって。梨がなかったのは残念ですけど」
そう言いながらも須賀君は非常に満足そうな顔でソーダ味のアイスをかじっていた。
どうやら須賀君の機嫌は税込62円で買えるようだ。
こう言ってはなんだが、安い子だ。
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