15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/09(土) 15:32:10.10 ID:lq5rbuvco
「あ、月が出てる」
その呟きに顔を上げ、輝子は空を見渡した。
「ふわぁ……っ!」
どこまでも澄み切った青空が広々と冴え渡り、迷い込んだような一朶の羊雲がぽつりと浮かんでいる。
そして目の前には、昼の月がささやかに、皓々と鎮座していた。
「月が綺麗だな」
「う、うん。す、すごいね、空がこんなに蒼くて――」
「ああ」
ほう、と輝子はその景色に見惚れた。
そうやって空を見ていると、上手くいかない悩みなんか、なんだかちっぽけなことのように思えてくるのが不思議であった。
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