826:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/06(土) 11:15:23.08 ID:y41CD1oz0
誰もが我が耳を疑った。
それは、高谷貴瑛(女子14番)も例外ではない。
静寂が室内を包んでいたが、やがてそれは1人の声によって破られた。
「う、嘘…ですよね…?」
貴瑛の前、委員長の吉住徳馬(男子18番)が、震える声で尋ねた。
その隣り、副委員長の伊賀紗和子(女子3番)もそれに同調するように何度も頷いていた。
それを皮切りに、次々とあちこちから声が聞こえた。
「そうだよ…何の冗談?」
「あるわけないじゃん、そんなの」
「お前ら何だ、歴史の人物気取りかよ、バッカじゃねぇの?」
「ひ…っ」
様々な苦情は、一瞬にして打ち切られた。
遠藤勇(担当教官)と名乗る男の右側、無愛想ながらも端整な顔立ちの男、天方歳三(担当補佐)が腰に携えていた刀を抜き、その切先を徳馬の喉下に突きつけていた。
「うるせぇよ、ガキ共!
ぐだぐだ言うな、全部現実なんだよっ!!」
徳馬の首元、僅かに血液が小さな球となり、それが首筋を伝っている。
貴瑛はその様子をただ震えて見ている事しかできなかった。
天方は室内が静かになった事を確認し、刀を納めた。
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