842:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/10(水) 01:36:02.93 ID:wSnSqwBi0
2年の冬休み、あたし、曽根崎凪紗は、風邪をひいた。原因は元はといえば勝(真田勝)たちのグループのせいだ。偶然勝たちのグループとこっちのグループが橋の上で鉢合わせて、些細な事から口論になった。というか向こうが言いがかりをつけてきた。それで、それが口論から一気に殴りあいになって。あたしは別に負けたわけじゃないんだけど、体格的に不利で。勝の攻撃を避ける為に橋の桟に登った時、海斗(設楽海斗)に殴られてよたついたツネ(新島恒彰)がこっちに来て。それにどつかれて、あたしは、川に落ちた。勝と海斗、それに千尋(不破千尋)が後から飛び込んで助けてくれた(佑(栗原佑)はツネをボコボコに殴ってた)。
次の日、あたしは風邪をひいた。12月の川に落ちたんだから、当然かもしれないけど。千尋が無理矢理勝グループを連れてきた。元はといえばそっちが悪いんだから償え、とか何とか。後から海斗と佑も来て、家は人でごった返した。お父さんは仕事でいなかった、平日だしね。つまり、皆学校をさぼって来てくれた。
「んー…あ、おかゆさん作ったらどうっスかね?」
ケースケ(池田圭祐)が提案。
「え、風邪っていったら林檎でしょう!」
レン(脇連太郎)が持参の林檎を取り出した。レッツクッキング。皆が台所にたかる中で、勝はあたしの横でタオルを絞っていた。起き上がろうとするあたしを無理矢理寝かせて、タオルを額に置いた。
「病人なら大人しくしてろ」
「…誰のせいでこうなったんだか」
あたしが悪態付くと、勝は苦笑いを浮かべた。何かを言おうとした時。台所の方が騒がしくなった。
「新島、火が強い!!」
「うるせぇ!!」
佑とツネの口論の声。
「栗原さん、それ塩じゃなくて砂糖っスよ!!」
慌てるケースケの声。佑、おかゆに砂糖は入れないで、甘ったるくなりそう。
ガシャン
「どあっちゃー!!」
「うわっ、冷やせ冷やせ!!」
何かを落とす音と、同時に聞こえたツネの悲鳴。慌てる佑の声。
「皿はこれか?」
「ゲッ…卵のカラが…」
「ねぇ、林檎って摩り下ろし?」
その騒ぎをよそにマイペースな海斗、レン、千尋。
「うわ、おかゆさん沸騰してるっスよ!!」
慌てるケースケの声。火を止めろ、皿こっち、と色々な声が上がる。
「つーか作りすぎっしょ、これ。どうする、オレらで食う?」
レンの提案。
「じゃあ、隠し味は何が良いかな?っと♪」
「うわ、千尋テメェ今何持ってるんだ!!」
「栗原、止めろ、不破をおかゆに近づけるな!!」
千尋のうきうきした声と、佑とツネの悲鳴混じりの声。千尋、何持ってるの、ホント。
「あいつら、人の家で何やってんだ…」
勝が横で溜息を吐いた。あたしも苦笑する。
「おい、チビ」
「チビって何よ」
「…悪かったな、風邪ひかせた上に大騒ぎして」
あたしは驚いて勝を見上げた。
「…何だよ」
「いや…真田でも謝る事あるんだぁ…」
「そりゃああるっての」
「凪紗、おかゆできたぜ、食え!!」
「辛くても何か食べなきゃダメだよ、凪紗チャン♪」
「…真田、こっち、食うか?」
「うわあ、設楽さん、それは不破君がアレを入れて…!!」
「言うなケースケ、実験をだなぁ…」
「ツネのバカ、何正直に…」
続々と部屋に入ってくる6人。
「…テメェらオレに何を食わせようとしたぁ!!」
勝がツネとレンに技をかける。オロオロとするケースケ。放っておけ、と無責任な海斗。それを見て笑う千尋と佑。
…もしかしたら、皆で仲良くなれるかも。
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