873:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/05(月) 07:50:48.08 ID:868/ISGe0
電子音の間隔が、もう殆どなくなっている。
咲良は撫子の腕にしがみついた。
撫子は咲良を護るように立っていたが、その身体は震えていた。
瑠衣斗は2人から離れた所でその様子を見ていたが、眉を顰め、目を伏せた。
「いやっ、死にたくない、死にたくないのにぃいぃっぃいぃぃッ!!!」
「助けてよ、誰か、誰かああぁぁぁぁぁぁあぁぁっぁッ!!!」
短音が繋がったロングトーンの電子音と、2人の悲鳴が響き渡った。
電子音が鳴り止んだ刹那、くぐもった爆発音が鳴った。
咲良たちの眼前の3か所で、紅い噴水が噴き上がった。
静寂の中、液体が地面に落ちる音だけが耳朶を打つ。
呆然と鮮血の舞う光景を見つめていた咲良と撫子の足元に、ころころと何かが転がってきた――その大部分が紅く汚れた、恒祐の、頭部だ。
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