939:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:14:35.36 ID:D/J1TKXp0
「勝手に席を立つんじゃないよ!!今度やったら、こんなモンじゃ済まないからね!!」
龍之介のもとに駆け寄ろうと腰を上げていた晶子が、虎崎の怒声に身を硬直させた。
かおるは身が竦んで動くことすらできず、ただ苦しそうに咳込む龍之介と、「大丈夫か」と声を掛けて背中を摩る千晴を見ていることしかできなかった。
「静粛に。それでは、藤丸先生もいらしたところで、プログラムのルールについて説明を始める。皆の命に関わることなので、注意して聞くように。神尾、柏谷、成瀬、席に着け」
千晴の机に体を預けて咳込んでいた龍之介が、ふらふらと立ち上がり、自分で倒した机を元に戻して着席した。痛みと恐怖と怒りが綯い交ぜになったような、普段の明るく元気な姿からは想像できないような表情を浮かべていた。
天馬は萌を座らせた後無言で席に戻ったが、その体はずっと震えていた。
龍之介と天馬と萌が席に着く様を確認すると、榊原は黒板の脇に丸めて立て掛けられていた模造紙を開き、黒板に磁石で貼り付けた。縦横4マスずつに区切られた地図のようだった。榊原は咳払いを一つし、話し始めた。
「ルールについては皆知っていると思うが、最後の1人になるまで殺し合いをしてもらう。基本的にここでは何をしてもらっても構わないし、誰かと手を組むことも、裏切ることも、また単独行動をするのも自由だ。
黒板に注目してほしい。これは、皆が戦う会場、青春海立運動公園(せいしゅんうみだちうんどうこうえん)の地図だ。端には柵を作ってあるので、この地図に書かれていない場所へは行くことができないので注意するように。ちなみに、今皆がいるのは、B-3エリアにある公園の管理事務所だ」
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