過去ログ - 安価でシークレットゲーム6
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999:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 16:45:29.66 ID:D/J1TKXp0
時間は玖珂喬子(女子9番)が出発した頃まで遡る。
 

7番目に教室を出たのは北王子馨(男子5番)。
栗色の髪が夜風に靡いている。
青い瞳は不安に揺れている。

 

馨は、大東亜人とフランス人のハーフだ。
そもそも、半鎖国状態である大東亜にかねてから関心を持って旅行に来たというフランス人の母が、街中で道に迷っていたところ、偶然通りかかった父に助けられ、それが出会いだったという。
互いに一目惚れをし、母がややこしい手続きを済ませて大東亜国籍を得た。
大東亜語を必死で勉強し、今ではとても流暢に話すことができる。

馨はそんな両親の間に生まれた。
母の血を非常に濃く受け継いだ為、白い肌に鼻筋の通った顔、時に色気すら感じてしまうような口許のほくろ、青みを帯びた優しげな瞳、繊細な栗色の髪――大東亜人離れしたその容姿は、どこでも注目を浴びた。
“美しい”という形容詞がとても似合う少年だ。

小さい頃は、違いを原因に苛められる事もあった。
しかし、それすらも気にしていないような柔らかな物腰と、争いを好まない温和な性格、そして、類稀なる美しい容姿から、次第に人気者へとなっていった。

さらに、幼い頃から趣味でやっていたテニスの腕は非凡なものがあり、一度ラケットを手にすると、コート内を華麗に舞った。
中学に入ってペアを組むようになった滝井良悟(男子10番)が超攻撃的なテニスをするのに比べ、馨は守って守ってのカウンター型、2人のプレイスタイルは正反対だが、それがパズルのようにしっくりと合い、学校を代表するプレイヤーとなった。
それが更に人気に拍車をかけた事は言うまでもない。

それでいて、どこかぽーっとしていて、時に突拍子もない事を言う。
そんなところも人に気に入られるのだろう。


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